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第2話 誠 確かめたい人
恋愛を信じるって言い方が苦手だ。
俺は確かめたい。揃えたい。順番に並べたい。
悠と会ったのは二次会だった。
俺が愚痴を言うと、悠は慰めずに聞いた。
「報われるって、どういう形?」
質問が具体的で、逃げ道がないのに責めてこない。
それで俺は、変に救われた。
事件の前日、悠から来た。
「会える?」
場所は駅前のビジネスホテル。部屋番号。
部屋に入ると、悠は椅子に座っていた。
机の上に水が二本。ラベルが揃いすぎてて、少し不自然だった。
それに、透明の小さいレシートみたいな紙片が、机の端に押し込まれていた。
俺は見たのに、拾わなかった。確かめたい人間のくせに。
「俺さ。たぶん、みんなのことを傷つけてる」
みんなって誰?
聞いた。悠は答えない。
「今日は帰って」
翌日、悠は死んだ。
警察に聞かれて、俺は答えた。
でも水が二本あったことと、紙片のことは言えなかった。
言えば、俺が他の誰かを意識してたって認めるみたいになるからだ。
確かめなかった。
確かめないで、失った。
俺は何を守った?




