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今のままで…いい…。 vol.004 「あの子って…。しっかりと…今、25だからね~~。」

「…と、言う事で、お馨さんが~~。連れてきた人~~。尾田伸永~~。」

カウンターでぐったりとしている奈都美に翔。


翔の話を聞きながら奈都美、

「ふ~~ん。芸大出身なんだ~~。あの子…。」


翔、

「いやいや、ナツ~~。あの子って…。しっかりと…今、25だからね~~。」


その声に奈都美、

「え゛っ!!!25っ!!!うそ。私と同い年じゃん。え~~~~。」


「まっ、そいうこと~~。」


剛輔、

「へぇ~~。おだ…のぶなが…。正に、戦国武将…、あっ、いや…、征夷大将軍…かっ。凄ぇ~名前だね~~。」


「かかかか、剛さん、でも、漢字で書くと、全く、そういう風に感じないから…。」

「ふ~~ん…???」


翔、スマホで、

「尾田伸永。」

剛輔に見せて…。


剛輔、

「おっと~~。そう…来たか~~。」


その時、店の電話のベルの音。

「はい、モシモシ。パブ、マルシェでございます。」

子機を持って屋舗美玖(やしきみく)。


パブ・マルシェのウェイトレスである。


「はい。少しお待ちください。」

そう言って美玖、口をへの字にして、申し訳なさそうに…。

「ナッちゃん、ナッちゃん。」

奈都美に子機を…。


奈都美、

「ん~~???」


剛輔、

「ほ~~ら、きた~~。」


奈都美、子機を右耳に、

「はい。」


いきなり電話から、

「何やってんの~~!!!!どこ、ほっつき歩いてんのよっ!!!みんな、結婚式の話、聞きたくって集まってんのに。なんで、電話、何度も掛けてんのに、繋がんないのよっ!!!」


その声に奈都美、いきなり、

「耳痛った!!!へっ…???私のスマホ、スマホ。」

バッグから取り出して。

「えっ…???電源…入れて…ない…。」


「さっさと帰ってらっしゃい!!!」

電話から聞こえる声。


奈都美、

「わっ!!!」

子機を手に。


その子機からの声が翔の耳にも、剛輔の耳にも。

「わ~~お。」


「だから…、早く、帰んなって…言ったのに…。」

剛輔、こちらも口をへの字にして。


奈都美、腰を低くして、

「ごめんなさ~~い。すみませんでした~~。」

美玖と剛輔、翔に、腰を低くしながら右手を額に付けるように…。


剛輔、

「おぅ。かかかか。」


美玖、

「おみやげ、ありがとう~~。」


翔、

「あしたな~~。」


そして店の玄関のドアに奈都美。


翔、

「…ったく…。かかかか。」


剛輔、

「かかかか。相変わらず、都だよな~~。幾つになっても…。」


美玖、

「…でも、ナッちゃん、私、好き。全然、飾りっ気なくって…。…で、面白いし。な~~んか、みんなに好かれそうな感じ。うん。」


そんな美玖に剛輔、

「おぅおぅ、随分と都、持ち上げるね~~、美玖ちゃ~~ん。」


「うん。それに、可愛いし。ふふ。」


剛輔、

「…だ…そうですけど…。幸村翔(ゆきむらかける)殿~~。」


そんな剛輔に翔、

「ありがたき、しあわせ。はは。」



翔と奈都美、付き合い始めてから2年になる。



その時、美玖、入ってきた客に、

「はい、いらっしゃませ~~。」


翔、

「おぅ~~、お疲れ~~。」


「あれ…???ナツは…???」

葉月。


木綿子、

「うん、いないけど…???」

右左見て。


翔、

「帰宅命令がありました~~。あれ…、見なかった…???今さっき、帰ったばかりだけど…。」


葉月、

「ううん…。…て、言うか、方向違うからね。」



その10分程後、他の客からオーダーが入って向かう美玖。

店に入ってきた客に、

「いらっしゃいませ~~。」


「おぅ~~。来てたか~~。我らがヤング~~。」

「こんばんは。マスター、いつものね~~。」


剛輔、

「お疲れ様です。いらっしゃいませ~~。承知~~。」


入って来たのが、内海と瀧澤である。


カウンターで3人、

「お疲れ様で~~す。」


テーブル席の椅子に腰掛ける内海と瀧澤。

瀧澤、

「あれ…???ナッちゃんは…???翔~~???」


背中で聞いて、翔、

「おかあさんから帰宅命令~~。」


その声に、

「おやおや…。」

内海。


瀧澤、

「ぷっ。」






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