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遭遇<プロローグ>

目の前に何が見えてる?


空か? 土か? 手か? 足か? 親か? 友達か? 恋人か?


何でもいい 言ってみろ。



「………」



黙ってちゃわかんないだろう。 ほら、言ってみ!




「…おじさんの顔が見える」



OK 意識はあるな。だが気をつけろ。 まだ俺は28だ。 

次に同じようなこと言ったら拳骨だからな。



「…うん」



よし、いい子だ!

お前は今日から菅田正毅(カンダマサキ)

今日から俺の息子だからな!



「………」








〆



これが、僕の中での最も古い記憶だ。



〆













{デルタ1 クリア}

{デルタ5 クリア}



耳につけられたインカムから流れる音声を聞きながら俺は所定の位置を目指す。

急ぎはするが、焦らず、慎重に   ターゲットにこちらの存在が知られる事無いようにだ。


そして位置につき、インカムに左手の人差し指と中指を当てた。



「デルタ3 クリア」


背中を岩に預け、身を隠しながらホルスターからワルサーP22を抜き、安全装置を外しておく。

引き金には指を掛けず、バレルを指で二三叩く。 呼吸を整え、合図を待つ。




そして、時が来た。



{デルタ2、デルタ4共にクリア}



{よし……  突撃!!}




合図と共に岩影から飛び出し、目の前の建物に窓から飛び込む。



「!」


中にいた男が驚いた様子でこちらを見て、腰に手を回す。

銃を抜くつもりなのだろうが、こちらの方が断然早い。


一気に距離を詰め、右手に握ったワルサーのグリップを男の額に叩きつけ、足を払う。 そして男が取り出そうとした銃を握った手を踏みつけ、銃身を男の口内に突っ込んだ。



「がぼっ!!?」



痛みと恐怖から奇妙な声をあげた男に向けて 俺は有名な名言を言葉を投げかけた。



「生きるべきか、死すべきか、それが問題だ。


選ばせてやる。 どっちがいい?」



男は顔を青くしながら小刻みに首を横に振る。


それを確認して開いた手にスタンガンを握り、男の喉に当てる。


「寝てろ」


「!!!!!!」


男は俺に向けて「話が違う!!」と目で訴えかけるが問答無用でスイッチをいれた。


バチンッ!!!


一瞬の閃光が迸り、男の身体はビクンッと跳ね上がるとそのまま動かなくなった。 


再びインカムに指を当ててこちらの状況を報告してやる。



「デルタ3 クリア

ターゲット一人を確保」



{了解 こちらも今確保した。


すぐにその場から離れ―――――ザ、ザザー!!}



急にインカムの音声がノイズに変わり、俺は顔をしかめた。



「ちっ! ジャミングか


誰かヘマしやがった――――」ドガンッ!!!「っ!!」



突然、目の前の壁が砕け、青い鎧が姿を見せた。



大きさは5、6メートル

左手に盾と思われる装備がされてあり、足は膝から下が異様にゴツイ それ以外はバックパックなどの外装は見当たらない。


足とは不釣合いなほどに全体の線が細いが、それでも人一人くらいは入れるだろう。


間違いない。


IMTASだ。


だが………



「何だこれは…?!」



俺はIMTASパイロットの候補だ。

機体についてはかなり詳しい。


にもかかわらず、目の前にいるこの機体は見たことが無い。



特徴を言うならば、頭部



西洋の甲冑を模した頭部が【騎士】という単語を呼び起こさせる。



そんな未知の機体が、俺の目の前に現れた。

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