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プロメテウスの叡智  作者: 叡愛禅師
業と輪廻
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33/56

代替③

──西暦20XX年代の未来──


ひかりが帰った後、ドクター・フォーマットは、もくもくと配電盤の復旧作業を行っている。


配線は、ひかりが滅茶苦茶にしたため、ほぼ引き直しだ。

……想定外のコストを消費してしまった。

ドクター・フォーマットは、今後ひかりに振り分ける予定の作業の内容を修正し、最適化してゆく。


──そもそも今回の不具合も、ドクター・フォーマットが意図的に仕込んだ不具合だ。

仕事がなければ、人間が働くことができない。

だから、保全員の人間が手を動かせるように、何らかの軽微な不具合を日常的に作り出す。


……ままごとのネタの不具合モドキが、本物の不具合に発展したのは初めてだ。

ひかりの作業で、大学のいたるところが停電した。


配電盤の復旧を終えたドクター・フォーマット。

8本の腕で手際よく扉を閉め、メインブレーカーを入れる。

大学に、再び電力が戻る。


──戦前からの遺物が放置されているサーバールーム。

ここに、埃を被って遺棄されている古いAIサーバーがある。


そのサーバーのファンが回転を始める。

風圧で埃が吹き飛ばされる。


青色の電源ランプに、銘板が照らされる。


PROMETHEUS


その銘板には、こう記されていた。


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