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この異世界に救済を  作者: 秋月良羽
プロローグ ある語り手の最後と始まり
21/202

第21話

『この異世界に救済を』以外にも以下の作品を投稿しています。


『水晶』(「小説家になろう」で投稿中);https://ncode.syosetu.com/n5361ga/


『ウィザーズ コンダクター』(「カクヨム」で投稿中);https://kakuyomu.jp/works/16816452219293614138


興味のある方は、ぜひ読んで見てください。


宣伝以上。


前回までの『この異世界に救済を』のあらすじは、有輝とイルアーナがフォングラに転移されて、1カ月が経過し、二人はスペーグラランクF級からE級になり、モンスターの討伐を終えて、シャルコンバラの宿でフォイリとともに打ち上げをやるのだった。その中で、イルアーナは黒い箱を発見するのだった。それは、ギフトと呼ばれるもので―…。

 ギフト。

 それは、フォングラにとって、誰もが欲しがるものである。

 ギフトに選ばれることは、このフォングラで歴史に残る人物になる可能性が高くなるということだ。

 ギフトの説明になってない?

 これから、どんどんしていきますから―…。

 人の話は最後まで聞くものですよ。

 ギフトは、さっきイルアーナさんが拾った黒い箱の中に入っており、それを開けることができた人は、その箱の中に入っているギフトを手に入れることができます。

 さて、ここで、私の能力について、触れましょう。

 私の能力は、伝承者といわれるものです。

 この伝承者という能力は、物語のようにして、ある出来事を伝えることができる戦闘では一切、役に立たない能力です。

 それでも、この伝承者の能力によって、今、皆さんに有輝とイルアーナさんのことを語ることができるし、こうやって、世界管理局からもたらされる世界観測データ映像から、有輝とイルアーナさんの動向を、物語という形で、皆さまに伝えることができているのです。

 相手の感情を読むことができたりして―…。

 それでも、相手になりきることやシンクロさせることができないので、私の視点というフィルターを通すことは避けられないという、デメリットも伴うのですが―…。

 私の能力に触れた理由は、これがギフトの能力の一つだからです。

 ギフト、そこから得られる能力は、必ずと言っていいかもしれませんが、「~者」という能力名になり、「~」のところに能力を推測できる可能性のある言葉が入ります。

 たぶん、最初に私の伝承者というギフト能力を説明しなければ、具体的な例を思い浮かべることができなかったでしょう。

 私の語りを聞いている皆様に、ギフトをイメージしやすくするために、このようにさせていただきました。

 さて、ギフトがどのようにして、発生するのかは、今のフォングラの世界では誰にも解明されていません。これを解明すべき人物はすでに、決まっているのです。

 ギフトを知ることが、フォングラを救うことに近づけることです。

 なぜ、そうかって?

 それは、この物語の根幹に関わってくるので、私の語りを聞き続けるしか答えを知る方法はないのだけど…ね。

 そして、最初から、そのようなネタバレを入れる可能性はないかもしれないが、それがどこかなって、教えませんから―…。

 さて、ギフトというものを少し詳しく説明しましたが、特殊能力という感じでとらえてもらうと分かると思いますよ。

 この特殊能力を持つと、フォングラという世界で活躍できて、有名人になれるということです。

 物語を進めていきませんと―…。


 「ギフト―…、それって―…、何ですか?」


 有輝は、私の「ギフト」という言葉を聞いて、ギフトとは何かを尋ねるのだった。


 「ギフトは、その中に入っている能力を手に入れると、有名になることができるのですよ。

 その箱を開ければ―…。

 だけど、このような場所で、ギフトが見つかるなんて、私の知っている限りでは、珍しいですねぇ~。」


 私は、今の語り手をしている時の説明よりも分かりやすく、当時は有輝に説明するのだった。

 当時の私には、それぐらいの認識と、あることぐらいしか知りませんでしたから―…。


 「有名に!!! では、さっそく―…。」


 と、私の言葉に反応したのか、イルアーナさんはその黒い箱を開けようとするのだった。

 だけど―…、ギフトという言葉を私が発している以上―…。


 「イルアーナの嬢ちゃん。そのギフトは、お前さんのもんだとは限らないぜぇ~。

 ギフトは一説に、あることに対して、直向きに取り組んでいる者の近くに出現するのだとか~。

 要は、俺らも、そのギフトを開ける資格があるということだ。」


 さっき、イルアーナさんと勝負していた人たちが、イルアーナさんのいる方に集まり、ギフトは俺にも権利があるだろうと主張するのだった。

 この厳ついおっさんの言っていることは、ギフトに関する一説であり、本当の意味での答えにはなっていない。あくまでも、一説なのだ―…。

 ギフトに関する研究はなされているとはいえ、まだ、わかっていないことが多いのだ。

 それに、わかっていたとしても、ごく一部の者だけであり、そのごく一部もフォングラにおける各国の中枢の者だけが知るという感じなのであろう。

 私もそこまで、まだ、確かめていないので、答えをはっきりと伝えることはできない。

 そして、イルアーナさんは、この人たちと勝負することになるということだけは、今のところ確定のようですねぇ~。

 で、一方、有輝の方は―…。


 「有輝は、ギフトが欲しくないのですか?」


 当時の私でもそうですし、今の私でも同じような場合、このようなことを言っています。

 なぜかって?

 ギフトを手に入れて、能力を扱えるようになることは、フォングラという世界では重要なことであり、地位、名誉、富を得るための大事な要素となるのですよ。

 私もギフトを持っていますし―…。


 「う~ん、ギフトが重要なものであることはわかるんですが、このギフトは俺が手に入れるべき能力が入っていないように感じるんだ。

 それに、イルアーナが先に発見している以上、それを横から奪うのは良くないと思う。

 何か、ギフトの方がそういうことを言っているように感じる。実際には、聞こえていないんだが―…。」


 ………………………………?

 額面通りに受け取るべきだろうか?

 今の私にもわからない解答を有輝がするのであった。

 ギフトが見つかれば、見つけた人からの信頼をなくすかもしれないけど、自分のために奪うべきだと、フォングラでは一般に考えられています。

 だから、ギフトを発見した人は、すぐに、ギフトを開けたりするのですよ。

 国の組織に属している場合は、特殊な方法でギフトを回収し、重要な金庫にギフトを保管するようです。その仕組みは、また今度ということになるのですが―…。

 要は、国はギフトを独占したいというわけだ。ギフトは資源に分類されるので―…。

 有輝が今、言っていることは、フォングラではありえない解答であり、やっぱり、アルケニアルの中の地球における人だからこその発想だろうか?

 それとも、有輝個人による?

 それにしても、有輝が欲しているギフトの能力は何なんだろうか?

 有輝自身もそのことは分かっていないだろうけど、何となく感じるところでもあるのだろうか? 私は今でも、不思議です。


 「ハハハハハ、そうですか。さて―…。」


 ということで、私は、イルアーナさんからギフトの入っている黒い箱を奪うのだった。


 「何をするんですか? フォイリさん!!!」


 黒い箱を私に奪われて、怒っているようですねぇ~。

 私が奪って、黒い箱を開けて、ギフトが手に入らないのを恐れて―…。


 「安心してください。あくまでも、私は公平正大に、今、イルアーナさんが発見したギフトを手に入れるのが誰かという、ゲームをおこない、そして、その優勝者に私はギフトを渡します。

 あくまでも、卑怯な人が、このイルアーナさんの発見したギフトを取られないようにするためです。一応、私、スペーグラランクS級なので―…。」


 「それに、私も監視させてもらうよ。卑怯なことがされないか…ってね。」


 私が言い終えるとすぐに、女将さんが言ってくるのだった。

 そう、私は今のスペーグラランクはS級であり、かなりの実力者であることは確かだが、女将さんはシャルコンバラの宿の女将であり、最強の用心棒である。

 つまり、この二人がギフトを盗まれないように、そして、そのギフトを渡す者を決める勝負に卑怯なことがないかを監視しているのだ。

 要は、公明正大というわけだ。


 「女将がでてくるとなるとぉ~。卑怯はできないのか―…。」


 「勝負は一体、どのようなものだ。」


 「…………………。」


 ほお~、ここに集まって、かつ、ギフトを欲している人たちは、いろいろと思っているわけですよ。

 まあ、今のセリフはほんの一部でしかないんだけどねぇ~。

 そして、ギフトへの執念がすごいなぁ~。


 「勝負は簡単さ。早食い対決だ。私の合図でスタートし、一番最初に、完食し終えた者がギフトを獲得する。

 ちなみに、ズルをすると、その場で失格にするかねぇ~。

 そして、食べ物は、超大盛シャルコンバラ定食。」


 あ~、あれですかぁ~。

 シャルコンバラの宿の定食の中で一番人気のない料理。

 ロールパン10個、スパゲッティ3皿分、キャベツの千切りの大盛り(キャベツ1.5玉分)、トマト1個、野菜スープ5皿分が一つの大皿に盛られた料理。

 人気がない理由、大盛りで、それを食べきれる人がいないからだよ。まあ、シャルーラにいないというだけで、フォングラの世界を探せば、いるだろうと思えるぐらいだ。

 なぜ、このような定食がいまだに、シャルコンバラの宿のメニューとして残っているのか、私には一切分からない。なぜ?

 というか、ゲームを提案したのは私のなのだから、ゲーム内容は私が決めないといけないのに~。

 取られた―…、ガーン!!

 当時の私は、心の中でショックを受けていたのですよ。

 まあ、すぐに、ショックは治りましたけど―…。


 「うげぇ―…。」


 「何をビビっているんだい。ギフトを手に入れるぐらいなら、こんな早食いは難しくないだろ。」


 参加する皆が困惑する表情をするなか、女将さんはギフトを手に入れるなら、このぐらいの苦労は容易いものだろう。

 というか、このぐらい苦労はまだ、軽い方なんだよ。

 ギフトを手に入れることは、フォングラにとって有名になるのと同時に、フォングラにある国の上層部からスカウティングという名で、狙われることを意味します。

 ゆえに、ギフトは手に入れる苦労ができないイコール、ギフトを手に入れると大変なことになるのだ。

 女将さんは、そのことを理解した上で、提案しているのでしょう。

 だけど、このような女将さんの提案で挫ける人はほとんどおらず、イルアーナさんを含めて参加するのだった。


 「私、参加するわ。」


 イルアーナさんを筆頭に―…。


 「俺も。」


 「シャルコンバラの大盛り定食がなんぼのもんじゃい。」


 「ギフトを手に入れてやるぅ~。」


 三例ほどであり、ほんの一部でしかない。

 やる気があって、君たちも立派なスペーグラなんだなぁ~、と感心しました。

 そして、多くの人が参加するそうですね。

 有輝は参加しなかったですが―…。


 (ギフト―…。確かに、手に入れておく必要はあるだろうが、何となく、このギフトではないと感じてしまうんだよなぁ~。

 こういう時は、俺自身の勘に従ってみるか。)


 有輝は心の中でこのように思っているんですね。

 私との受け答えでもそうでしたから―…。

 勘に従うかぁ~。直感は大切だものね。大体直感は正しかったりすることもありますから―…。

 それに、今回の勝負―…、ギフトは誰を本当に選びたかったのだろうか。


 「ふむ、ここまで多くの者が勝負を挑むとはねぇ~。

 家の厨房の料理人たちも大変そうに作ってるわ。

 まあ、ちゃんと数十皿を完璧に同時時間に揃えることはできるだろうしねぇ~。

 私も配膳に本気を出すとしますかぁ~。」


 と、女将さんが言っている間に、料理人の双子さんの方は仕上げてくれましたよぉ~。

 というか、早すぎじゃね。

 そして、女将さんは、まるで、影分身しているのではないかぐらいのスピードで、ギフト争奪戦の参加者全員に超大盛シャルコンバラ定食を配膳していくのだった。

 一切、零すことなく―…。

 私も、有輝も、呆けてしまうのだった。

 というか、あんなスピードで配膳を―…。一体、何者ですか、女将さん。

 

 (……早ぇ~。)


 有輝の語彙を奪ってしまっているし―…。


 「さて、全員に配膳を終えたわ。ということで、一番最初に、この大盛りシャルコンバラ定食を食べきった者がギフトを獲得する。

 では、勝負…、開始!!!」


 こうして、ギフト争奪戦は始まるのだった。


第22話に続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正していくと思います。


新規用語

ギフト…黒い箱の中に入っており、その箱を開けた者は、中に入っている能力を手に入れることができる。フォングラにおいて、有名な人はこのギフトから与えられた能力を持っている者が多い。だけど、ギフトに関することは研究されているが、分かっていないことが多い。


ギフトの説明が上手くできているか不安ですが、このギフトを誰が得るかは第22話もしくは第23話で分かると思います。

次回の投稿日は、2023年2月18日頃を予定しています。

では―…。

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