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神ノ夢見物語 日木ノ国編  作者: カイトーチ
第12章 ーIdleアイドル編ー
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視点N 倉庫

 彼女たちが歌い踊るメインステージから300m離れた倉庫。ここに約3000人分のパイプ椅子が集まっている。


「にしてもお前が最初から出てくるとはな、裏さん?そう呼べばいいのか。」

「・・・俺はただあの女に腹が立ってるんだ。あいつ俺を殴りやがって。この戦いが終わったら仕返ししてやる。」

「やめとけ。」

「それよりもだ。なんでこのライブに協力的になったんだ?」

「なんでって言われると・・・。そうだな。親のために頑張るあいつが羨ましかった、からかな。」

「・・・。」

「両親を失ってから、俺は自分のために生きてきた。だから他人のために努力できるやつは凄いなって。少々口は乱暴だが。今の俺にはできないことだ。真白、お前も沢山の子供のために頑張ってるんだろ?聞こえてるかは分からないが。」

「十分君も凄いよ。」


 少しだけ優しい声になった。聞こえていたみたいだ。


「・・・来たな。」


 入り口からヤマタノオロチの巨体が入ってきた。それとその後ろに1人の人影も。


「お、おい!どうしたんだ!お前が来るのはそっちじゃない!」

「どうしたそんなに慌てて、かわいいアイドルたちのステージはここじゃないぜ。マネージャー。」

「き、君たちは!あ、あれ?パイプ椅子、処分したんじゃ?」

「そんなもったいないことができるかよ。餌として有効活用させてもらった。」


 慌てるマネージャーに俺が説明した。


「いつから俺を怪しいと?」

「あのツクモは強い部類だがコミュニケーションが取れるほど上級じゃない。でも伊達を狙ってた。ということは誰かが操ってるか指示を出してるか。いずれにせよ、こんなわかりやすい罠にかかるあたり、そこまで主従関係はできていないみたいだな。」

「くっ・・・!ずっと嫌だったんだ。あのアマにこき使われるのが!俺のおかげで活動できているのに。それなのに。」

「それなのに?」

「あいつは動じねえ。今までたくさん妨害したのに苦にもしないで。だからこの力で、今度こそは。い、行けー--!お前!アイツらなんか倒しちまえ!」


 弱弱しい叫びと共にヤマタノオロチがこちらに襲ってきた。


「あのクズ野郎はどうとでもなるが、ツクモの方は体のスペアが大量にあるから持久戦になるぞ。大丈夫か?」


 裏さんが問いかける。俺は即答する。


「心配するな。」

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