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501 志願してたでしょ
ウーウーウーッ、ウゥッ、ウッ、ウッー!
「え!」
「なに!」
「早速、祝砲か?」
「バカ!」
「何、言ってるのよ!」
ノーウィが、厳しい顔をして立ち上がった。
チョットマに目配せし、チョットマもそれに返した。
「ピルビン、遅れるなよ。先着順だ」
と、たちまち部屋を出ていった。
「えっ?」
ピルビンは戸惑っているようだった。
チョットマは助け舟を出した。
「志願してたでしょ」
「えっ! えええっ!」
「そうよ。急ぎなさい。攻めてきたのよ。予言通りにね」
チョットマはサイレンを少しも驚かなかった。
いずれ来るとは知っていた。
だからこそ、イェンヴーリックとの結婚に踏み切ったのだ。
決して彼を繋ぎ止めるために、ではない。
本当に愛していると思うから。
チョットマは、かつて何度も自問していた。
本当に、彼でいいのか。
結婚という形でいいのか。
しかし、もうそんな夜のことは思い出しもしなかった。
「さあ、早く。みんなも。持ち場がある人は持ち場に。家族のある人は家族の元へ」




