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499 あの日、あの時 なにもかも 誰もかも
忘れることのできないあの頃。
あの日、あの時。
なにもかも。
誰もかも。
今日のパーティはあの時のパーティとは少し違う。
今、パーティは穏やかで、何の不安もなく、まるで陽だまりの中で仔犬達がじゃれ合っているようなほほえましさがある。
ヒラレインを十五代先まで遡ればレイチェルに行き当たる。
ピルビンを十三代遡ればスジーウォンに行き当たる。
もし家系図を書くなら、その中にチョットマやサリの名をいくつも書き加えることになる。
ただ彼らは、レイチェルやスジーウォンの名は伝説の人として知ってはいても、自分がこの世に生を受けることに貢献した途中の人々への関心は薄い。
チョットマもサリも、あえて彼らにそのことを教えたりはしなかった。
それは二人の間の不文律。
実際、チョットマもサリも、自分の子や孫に繋がるすべての人を知っているわけでもなかった。




