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497 RCL

 三百年が経っていた。


 パパもママもアヤちゃんも、ンドペキとスゥもアングレーヌも、スジーウォンやコリネルスも、スミソやシルバックやジルも、もうとうの昔に亡き人である。

 そして、レイチェルも。イッジも。

 セオジュンやニニも。

 マリーリやイエロータドでさえ。



 あれから人類は、ユーペリオンでの暮らしを楽しんだと言える。

 海に潜ったパリサイドからの攻撃はなく、ロームスの実験もなかった。

 人々は恋をし、子供を産み、社会構造を作り直した。

 イエロータドの娯楽の殿堂も大いに賑わった。


 そして人口が二十倍、つまり三十万を超えようとするとき、ユーペリオンを、つまり地球を諦め、前もってキョー・マチボリーが探しておいてくれた、とある星に移住した。

 パリサイドのような遠い星ではなく、天の川銀河の恒星系。

 地球とよく似た環境を持つ惑星に。

 宇宙船スミヨシが長期の星間航行が可能なうちに。



 その星を当時の人々は「RCL」と名付けた。

 言わずと知れたレイチェルの名。

 しかし、今やもう、この星の名の由来を正確に語れる市民は多くない。


 いつまで経っても見かけ年齢の変わらないチョットマやサリの秘密を知る者はさらに少ない。

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