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484 ボニボニの立場

 イコマは怒りを消して、穏やかに聞こえる声で言った。


「ボニボニの立場に立って、考えてみよう」



 トゥルワドゥルーにレイミを紹介したことを悔やんでいた。

 レイミに強請られることになった原因を作ってしまった自分を責めていた。



 ボニボニとトゥルワドゥルーの関係は、かつての立場を引きずってはいなかったと僕は思う。

 もし引きずっていたなら、女性を紹介するなんてことはできなかったはず。


 実際、友情だな。

 二人の間にあったものは。もしかすると親友だったかもしれない。

 だからこそ、トゥルワドゥルーがレイミに強請られていることも知ったんだ。



 ボニボニは考えた。

 レイミを捕えてしまうとトゥルワドゥルーの恥、ひいてはイッジの恥が公けになってしまう。

 これは、絶対に避けなければいけない。


 ならば、レイミを秘密裏に亡き者にするしかない。

 できれば、トゥルワドゥルーやイッジに疑いが向けられる恐れがない方法で。



 ボニボニは、自分が疑われることは、本当は構っていなかったと思う。

 でも、ボニボニが犯人だと分かれば、やはりトゥルワドゥルーとレイミの関係はバレてしまうだろう。


 なぜなら、ボニボニがレイミを殺す理由、なんて、ないから。


 その理由を探すうちに、ボニボニがレイミとトゥルワドゥルーを引き合わせたことは簡単に明らかになり、三人の間に何があったのかと詮索されることになる。

 しかも、レイミが豪華な宝飾品を身に着けていたことは衆知。

 レイミの部屋には、お宝の袋。

 レイチェルのシェルタでの正体不明の人物出没情報。

 トゥルワドゥルーとサスケイがシェルタへ調査に出向いていたことは内密とはいえ、公式な行動。


 まずいだろ、これは。

 トゥルワドゥルーにとって。


 だからボニボニは、自分が疑われることも絶対に避けなければいけなかった。



 ではどうするか。


 レイミと接点がある者はいないだろうか。

 犯人に仕立てあげることができそうな人物は。

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