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464 パーティー用ドレス、リップ、汎用調理セット

「さっき見せた新品のナイフ。レイミの部屋にあったもの。レイミは、自分が使っていたナイフをフェアリーリングに持って行ったんだ」

「ほう」

 と、コリネルスが今度は少し驚いたような吐息を洩らした。



 護身のためか、あるいは相手を襲うために。


 だから前もって資材庫で新しいナイフをもらって来ていたんだ。

 パーティの前、チョットマが資材庫でレイミを見かけている。

 レイミが資材庫に特別に出入りすることは難しくない。

 トゥルワドゥルーに頼めば済む。

 「上司の」トゥルワドゥルーに。


 その時レイミが持ち出したもの。

 これもシルバックとジルに調べてもらった。

 倉庫の出入品伝票に書いてあったもの。


 パーティードレス、リップ、そして汎用調理セット。

 つまりこのナイフ。

 そして伝票には、局長案件、というメモが記されてあった。



 しかし、レイミの思い通りにはいかなった。

 犯人にとっては、好都合にも、そのナイフが目の前にあった。

 これ幸いに、レイミの胸に突き刺しておくというアイデアが浮かんでしまったというわけだ。



「逆襲されたというわけか」

「いや、逆襲なんてことはない。きっと、問答無用で襲われたと思う」


 くどいようだが、もう一度言う。


 いずれにしろフェアリーリングは、トゥルワドゥルーとレイミが宝物を受け渡す場所としてふさわしくない。



 重要なことではないかもしれない。

 トゥルワドゥルーが犯人ではない、と明らかになった今では。

 しかし、副次的にだが、この疑問に答を出せたことで、仮説シナリオのすべてのエピソードがしかるべきストーリーをもって収まったのだ。


「ここまで考えて、僕は最も確からしいひとつの仮説を得た」

 と、イコマは胸を張って言った。

 証拠は何もない。

 すべての辻褄が合う、ということでしかない。


 後は、それを決定づける証言が必要なだけ。

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