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452 紙袋から取り出したもの

「他にはどうだい? 意見のある人は? 僕の考えていることを強化してくれたり、違う見方を示唆してくれたり、そんな人、いないかな?」


 これから話すことは、仮説でしかない。


 ほとんどの事件に絶対と言える物的証拠がないように、今回の事件の解決も鮮やかなものにはなりえない。



 論理、仮説、それらしい状況、怪しいアリバイ、小さな嘘、そして推理、そういったことの延長に、見えて来るもの。

 それが「解決」なのだ。


 だから、もし誰か、ここで提示する何かを持っているなら、今のうちに……。

 想像の上に想像を重ねた、グラグラする仮説を披露する前に……。


 誰か、いないか。



 ユウはと言えば、我関せず。炒った銀杏の殻を割るのに余念がない。

 スゥはと言えば、同じようなもので、固いチーズをサイコロ大に切り分けている。


 アヤと目が合った。

「お父さん、頑張って」と、唇が動く。


 なんやねん、それ。

 応援はいらん。

 何か、具体的な話のきっかけを。


 しかたがない。


 イコマは、足元に置いてあった紙袋を取り出した。


「見てくれ」


 取り出したものは汎用品のナイフ。

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