表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

499/568

435 ポイントは、ピンクのハートマーク

 あの惨劇がロームスの実験だとはっきりした今、接点はチョットマに語り掛けてくるコモレビーという奴の言葉だけ。

 この二週間、考え続けてきたのだ。


 コモレビーがチョットマに語り掛けた言葉。

 これを列挙してみたことで、奴が何を意識していたのか、想像がついた。

 並べてみるとこうなる。

 まずは、チョットマがパリサイドの身体になったあの時。



 ーーーーお前も行けばどうだ。

 ーーーーお前の抱いた愛。それがこれか?

 ーーーーパパやアヤを助けに行かないのか。

 ーーーー見せてもらおう。



 連続した会話が交わされたと考えていいだろう。

 見せてもらおう、というフレーズの前には、お前の愛、というフレーズがつくに違いない。

 人が聞けば嫌味、あるいはそそのかし、と聞こえる言い方。


 しかし、人の言葉をまだ使いこなせているとは言えないロームスの言葉として捉えるとき、純粋に「見せてもらいたい」と思っていたとは考えられないだろうか。

 つまり、愛とは何かという「実験」の一環として。


 そして、数日の間を置き、再び聞こえだしたコモレビーの声。



 ーーーー私は私だ。

 ーーーーチョットマ。

 ーーーーかき乱される。

 ーーーーピンクのハートマーク。

 ーーーーフフ。



 これらの言葉は時間をおいて切れ切れに発せられたものだったが、これはこれでひとつの繋がりではないか。

 ポイントは、ピンクのハートマーク。

 むろん、レイチェルがメッセージに記すサイン。

 明快に、レイチェルが発する、あなたが好きよというサイン。

 少なくとも親愛の情を雄弁に示している。

 ピンクのハートマーク。


 フフ、と笑ったのは、チョットマが「コモレビー」という名を付けた時だった。

 チョットマによれば、ロームスはあの時、初めて真に笑ったのだという。



 療養中、イコマは考え抜いたことをチョットマに話して聞かせた。

 ピンクのハートマーク、つまり一連の言葉。

 コモレビーはこう言いたかったんじゃないかと。



 私は、つまりロームス総体としてではなく、私個人として、チョットマ、君に心をかき乱されているんだ。

 だから、ピンクのハートマークのサインをあげよう。

 そして、コモレビーという名を付けてもらって、思わず微笑んでしまったよ。



 というわけだ。


 奴はきっと、チョットマの心の中に住んでいることに幸せを感じたんだ。

 違うかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ