表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

490/568

426 はっ! 図々しい!

 ガーデンは今朝も明るい光が満ちていた。


 キョー・マチボリーによって、少なくとも岩の天井は見えなくなり、朝には朝の、昼には昼の、夕には夕の、そして夜には夜の空が広がっていた。


 これが人々に与えた影響は計り知れない。

 たとえそれが、宇宙船のクルーたちによって作り出された光景だと知ってはいても。 

 生活にリズムを与えたばかりでなく、平静な心と、前向きな気持ちを与えたのだ。

 レイチェルももう、エネルギーの無駄遣いだと反対はしなかった。



 資材庫への通路は復旧され、当面の暮らしに不自由はなくなった。

 人々の気持ちに余裕が生まれたことは疑いようもない。


 明日、ガーデンの避難所は閉鎖される。

 イエロータドのボランティアセンターも、役割を果たし終えた。

 人々は自分の部屋に戻る。

 ガーデンは、今日、なんとなく、静かで、そして華やいでいた。



 あの殺戮の日、わが娘、チョットマが為した功績を誰もが知っている。

 ガーデンを歩くと、ある人は頭を下げ、ある人は手を振り、またある人は目で感謝の気持ちを伝えた。



「なあ、チョットマ」

「なに?」

「あれからコモレビー、なんか言ってきたか?」

「あ、そうそう、久しぶりに昨日の夜、話しかけてきたわよ。たくさん話した」


 ほう。そうか。


「ロームスは、すべてのシンラを統べる存在なんだって。それって、宇宙の、なんて言うか第一人者? 絶対権力者? まさか神様?」

「さあな」

「戦いは終わってはいない。とも言ったよ」



 チョットマは微妙に得意顔だ。

 人前では、決してロームスやコモレビーのことは話さないが。



「それだけか?」

「んー」

「隠すな」


 ーーーーもっと必要だ。


「何が?」

「えっと……」

「ん?」


 ーーーー君の愛が。


「はっ! 図々しい!」

「コモレビーは、初めて私を「キミ」って呼んだよ。「オマエ」から格上げ」

「かっ! ふん! 気に入らん奴や!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ