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407 さあ来い! パリサイド!
人々の叫び声が大きくなった。
百人ばかりの市民がこちらに向かって逃げてくる。
イコマは心の中で怒鳴った。
こっちに来るな!
やつらが来たらどうしてくれる!
そんな自分勝手な考え。
自責の念が一瞬浮かんだが、それが本音。自分の娘が大事。
目の前に隊員の姿が現れ、すぐに消えた。
今のは、ンドペキ……か?
パリサイドめ!
ンドペキが近くにいるなら、奴らも近いということだ。
ついに来たか!
いよいよ覚悟を決めて前を見た。
アヤもチョットマも死んでいるはずがない。
何があっても、二人がここにいる限り、ここを動かない!
人々の姿が、叫び声がいよいよ大きくなってきた。
さあ来い! パリサイド!
人々がイコマの周りに殺到してきた。
まずい!
来るな!
人々は殺到してくるや否や、まるでイワシの群れのようにいくつかの塊になって、あちらこちらへと移動している。
頼む!
僕らに密着するようなところへは来ないでくれ!




