396 男性、女性、一人ずつ
翌日、再びパリサイドの来襲を受けた。
またしても防衛部はなすすべなく、パリサイドがかき消えた跡に二人の男女が切り殺されているのを見たのだった。
これではいかん、とンドペキは率先してセイバーの扱いに慣れようとしていた。
そして、こちらが最大スピードで疾走すると、走る方向によっては一瞬だがパリサイドの姿を視認できることを発見していた。
市民の間に義勇団を結成しようとする動きがあったが、レイチェルはそれを許さなかった。
そして、資材庫の瓦礫撤去が一気に進み始め、ガーデンにも瓦礫の山が築かれ始めていた。
次の日も、同じことが繰り返された。
やはり殺されたのは二人。男性、女性、一人ずつ。
そしてまた次の日も、次の日も。
チョットマから、ロームスの声が聞こえたとはまだ言ってこない。
会う機会も、めっきり減っている。
イエロータドのボランティアセンターは大賑わいで、市民の気持ちが落ち着くことに大きな貢献をしていた。
イペはそこを手伝う傍ら、サスケイに面会しては涙を流していた。
スゥは家族のための弁当作りが気に入ったようで、せっせと作っては運ぶうち、周りからうらやましがられて、宅配サービスを始めようかなどと冗談を言いだしていた。
イコマはユウと多くの時間を持てるようになり、ユウのシフトに合わせて、規則正しい生活が送れるようになった。
ユウはホームズ役をしようとはしなかったが、それでも相談には乗ってくれ、イコマの頭の中はかなり整理された。
シルバックとジルにあの依頼をした。
ボニボニを誘って、イッジの婚約指輪のことを聞きに行く件。
そしてもう一つ、調べて欲しいことがあると伝えてあった。
そして、イコマもセイバーの扱い方を習った。
ンドペキが持つセイバーの半分ほどの小振りのセイバー。
案外、軽い。




