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422 早く眠くなってくれ……
スゥの洞窟。
懐かしの場所。
ここでイコマとスゥは、ひと眠りすることにした。
非常用備蓄物資のあり合わせの食事ではないおいしい食事をとり、久しぶりに柔らかいベッドでゆっくり眠ろう。
レイチェルとの会議までまだ時間はある。
スゥはちょっかいを出してくるかと思いきや、チラチラと裸体を見せびらかしただけで、「寝よ」と、たちまち寝息をたて始めている。
彼女自身の部屋だ。落ち着くのだろう。
それにしても、とイコマは思う。
もうそろそろ考えをまとめなければ。
キョー・マチボリーとの会談で、ありとあらゆる謎の真相に迫れると考えていたが、当ては外れた。
今のところ、頭が混乱しただけ。
ややこしい話を聞かされて、疲れただけ。
断片的な情報が多すぎる。整理しなければ。
眠れそうにない。
疲れ果てているのに、脳は休もうとしない。
というより、延々と空回りしている。
どうせ眠れないのなら、もう少し、想像力を働かせよう。
空想でもいい。
それで眠くなるならそれでよし。
現在の状況、これは異常だ。
ロームスの意思、実験、試練……。
またその話か……。
もういい加減にしてくれ……。
しかたがない。
そこに鍵があるのなら……。
頭の整理だ……。
早く眠くなってくれ……。




