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411/566

411 正義の味方ってことね

「それにね。アヤちゃんはキョー・マチボリー船長に選ばれているのよ」

「え? どういうこと?」

「パリサイド星域から宇宙船が太陽系へ移行したでしょ。その時、キョー・マチボリーはあることをしたのよ」

「えっ、それって」


「そう。つまり、キャプテンはステージフォーの残党と思しき者を一掃した。一人残らずね」

「それって、まさか、殺した?」

「ありていに言えば、そういうことになるわね」

「ひえ!」

「アヤちゃんはキャプテンの始末リストには入っていなかった。つまり、正義の味方ってことね」

「ヒヤァー」



「でも二人とも、危ない橋を渡ってしまった。分かってるよね」

「パリサイドになったこと、よね?」

「そう。ロームスの意思が二人とスミソに働いている。これは紛れもないこと」


「どうしたらいい?」

 と、アヤちゃんが不安そうな声を出した。



 チョットマは困った。

 いつかはママにロームスのことを相談しようと思っていた。

 だが、これではロームスの声がいまだに聞こえる、なんてことは話せない。

 ましてや自分が名をつけたことなど。



「実は、私達もずっと悩まされ続けてきた。意志を感じることがあったのよ。あのステージフォーの連中は、それに飲み込まれてしまった人達ともいえるわけ」

「そう……」


 いよいよアヤちゃんの声の不安度が増してくる。


「それに、パリサイド星に置いてきぼりにしてきて、もう死んでしまった人々。彼らも、それに準じるというのかな。心の半分がロームスに支配されているというかな、そういう人。いざというとき、どんな行動をとるか分からない人達、だったのよ」



 だからアイーナ市長は彼ら市民を見殺しにした……。

 切り捨てたのだ……。

 人として、仲間として扱わずに……。

 アイーナは想定していなかったが、結果として、オーエンのロームス粉砕作戦によって、宇宙に漂う微粒子のひとつになってしまった。


 考えてみれば、恐ろしい。

 私たちはその生き残り……。



 ママ……。


 こちらに戻ってきてから、以前のような明るさが影を潜めたように感じていたが、こういうことも影響しているのかもしれない。



 チョットマはママを見つめた。

 見返してくれる目が悲しげだと感じたのは、思い過ごしだろうか。


 手を伸ばしてきて、私たちの手を取った。


「ノブが帰って来てから話そうと思ってたんだけど、タァーレルが殺されたとあっては、猶予はないわね」

「殺された……」


 よーく聞くように、とママが念を押した。

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