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405 やり直しがきくお膳立てもできているのに

 言葉を探しあぐね、チョットマはようやく無難な言葉を見つけた。


「愛してるのね。サスケイを」

「ええ、もちろん。あの人も、私を愛してくれてる」



 バー・ヘルシードのパーティの席で、イペの視線の先にサスケイがいたことを覚えている。

 あの時すでに、イペとサスケイは互いを意識していたのだろうか。


 そういえば、イペとサスケイはいつから恋仲になったのだろう。

 こんな事件が起きるまで、そんなことを聞いたことはない。

 思わせぶりな言葉はあったのかもしれない。気がつかなかっただけ?

 二人の恋は、深く静かに潜航していたの?


 何はともあれ、上手にイペを慰めてあげなければ。

 友達だから。

 浮いた話などできるはずもないが、ここはやはり、馴れ初めなどを聞いてあげて……。



「いつから? お付き合いは」


 この質問はよかったようだ。

 イペの剣幕が収まって、わずかにだが微笑んでくれる。


「そうねえ。どういう返事を期待してる?」

「どうって、じらさないでよ」

「そういう意味じゃなくて」

「現時点のお付き合いのことよ」



 まだマトではなかった頃、二人が付き合っていたことはちらりと聞いている。

 それが今になって再燃した。ここを聞きたい。



「ふた月ほど前からかな」

 互いに意識し合った時期。

 昔の恋人だと、すぐに分かったという。


「だって、名前も変えてないし」

「あ、そうか」

「あり得ない確率だと思わない?」

「だよね」



 それを言うなら、イペ、サスケイ、レイミ。

 当時の三角関係がここにまた実現したことは、あり得ない、という表現ではもう物足りない。



「すごいよね。それで、交際を始めた?」

「恋の始まりって、チョットマ、分かるかなあ。電撃的なひとめ惚れでなければ、いつから、なんて明確なラインがあるわけじゃないのよね」

「それはそうなんだろうけど」


 イペが饒舌になってほっとした。

 重すぎる話題にならなくて。


 でも、何かよく分からない。

 何が分からないのかも分からないけど。


 サスケイがレイミを殺した?

 なぜ?

 恨みが募って?

 目の前にイペがいて、やり直しがきくお膳立てもできているのに?


 どうしても清算しなければいけない気持ちになった?


 どうして?

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