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402 こんな暗いところで何してるのよ

 スミソとイエロータドが、タァーレルの亡骸を運んでいる。

 アヤちゃんとサリも付き添ってくれている。


 葬送の儀はスゥが取り仕切ることになっているが、今回はスゥの帰還を待たずに行われることになった。

 非常事態の中、待ってはいられない。



 ユーペリオンの通路という通路には、鉄パイプのバリケードが幾重にも組み上げられていた。

 パリサイドの進入をわずかでも遅らせようというものだが、実際は役にたつまい。

 むしろ、パリサイドが現れた時、恐れてパニックになった人々が水系に落ちないように設えられた障害物。

 加えて、市民が街のいろいろな所に勝手に出かけてゆくのを防ぐ目的の方が大きい。



 タァーレルを荼毘に付すのはガーデンの脇を流れる水系。

 ゴーダのときと同じ。


 ガーデンの入り口付近には多くの市民が所在なげに寝転んでいる。

 岩の天井を見上げたり、数人で話し込んだりする姿もある。

 中ほどまで来ると人の姿はまばらになり、さらに進むともうほとんど見かけることはない。

 照明も少なくなり、一段と暗くなってくる。



 そんな暗がりの中、岩陰に隠れるようにして、俯いて座り込んでいるイペの姿があった。



 葬送の小さな行列は進んでいく。

 チョットマは思った。

 ああ、イペ。

 どんな言葉を掛ければ慰めになるのかしら。


 見なかったふりをして通り過ぎることもできたが、そうはしなかった。



「イペ!」

「あ、チョットマ。会いたかったわ」

「こんな暗いところで何してるのよ」

「色々、考えたいことがあって……」


 サスケイのこと?

 言わずもがな。


 髪はあの美しい編み込みではなく、セミロングのまま垂らしている。

 行列は一旦立ち止まったが、また進み始めている。


「後でまた寄るから、ここにいてよ」

「待ってる」

「うん」


 肩に触れると、イペは小さく震えた。

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