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一丁目のほとり ー悪魔との対話形式による日常記ー  作者: 蘭鍾馗


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4/8

【日常の3】サントラ盤作ってみた。

「……馬鹿じゃないの?」

 いきなりそれ言う?


 ◇


「映画にもなってないのにサントラ盤もないでしょうよ。」

 ところで、サントラ盤ってどういう意味だっけ?

「意味知らずに作ったの?」

 いや、映画音楽のアルバム、ってくらいの理解だったんだけど。

「大体それで合ってるけどさ。」

 君の初主演作でしょ、『ヘネラリーフェのほとり』。

「だから映画じゃないって。そもそも素人が書いたネットの短編小説じゃないの。」


 ◇


 もともと『ヘネラリーフェのほとり』っていうギター曲から発想して書いた短編だったから、最初から音楽との相性は良かったんだよね。

「まあ、それはそうかもね。」

 で、書き終わったら、なんだか音楽をつけてみたくなった。

「ふんふん。」

 でも、短い話だから、時間的には『ヘネラリーフェのほとり』一曲で全体カバーできちゃうことに気が付いた。

「それは別にいいんじゃない。」

 なんで?

「仮に映画になったとしましょう。でも実際に映画で使うのは曲の一部でしょ?それをフルコーラスで聴きたい、って人のためのサントラ盤だからさ。そもそも、サントラ盤聴きながら映画見たりしないでしょ?」

 ………ほんとだ。

「今頃気づいたのね(笑)。」


 ◇


「で、どうやって作ったの?」

 YTmusicってサイトで、自分の好きな曲を拾って編集して、アルバムみたいなの作れるんだよ。

「へえ。」

 しかもそれを公開できる。

「そうなんだ。でも著作権とかどうなるの?」

 そもそも月払いのサブスクで自由に音楽を聴ける、ってサイトだから、アルバム編集して公開しても、著作権料は支払い済み、って考えなのかな。

「そうか。」

 一度、自分用に再生リストを作ったら、うっかり公開設定にしてたので、ある日「いいね」が来ててびっくりしたことがある。

「それは驚くわね……」

 

 ◇


「で、どんな感じになったの?」

 こんな感じになりましたとさ。


 1.ヘネラリーフェのほとり(ホアキン・ロドリーゴ作曲、ジェレミー・ジューブ演奏 以下同)

 2.アンダンテ・モデラート

 3.トッカータ

 4.サパテアード

 5.パストラル

 6.祈りと踊り


「いきなり最初に『ヘネラリーフェのほとり』出てくるんだ。」

 臣下の一族が首を切られる残酷なシーンに合わせてみました。

「ええー。」

 残酷なシーンにこそ美しい映像と音楽を、ってね。

「誰のセリフよ?」

 デビッド・リーン。『ドクトル・ジバゴ』を撮った人だよ。

「ふーん。」

 

 次がアンダンテ・モデラート。砦での最後の食事のシーン。

「静かな曲ね。これはいい感じ。」

 3番目は『トッカータ』。百年前の回想シーンに。

「私が市場で暴れるとこね。なんとなく回想っぽくていいかも。」

 4番目はサパテアード。アイシャとの出会いの場面に。

「サパテアードはフラメンコのタップダンスよね。真剣での手合わせのシーンに舞曲は合うわね。」

 5番目はパストラル。なんか卒業式っぽい雰囲気の別れの曲。

「駄目これ泣きそう。」

 泣いてはいけませんダンタリオン様。で、最後が『祈りと踊り』。

「私が飛び去る所ね。でもこの曲長くない?」

 映画だと、門扉を閉めるシーンあたりから曲が始まって、最後ヘネラリーフェの上空を過ぎてもしばらく飛ばせて、長めのラストシーンにするのかな。

「なるほど。」


 ◇


 ま、シャレだけどね。

「こういうシャレこそ本気でやんないと楽しくないわよ。」

 そうかも。

「小説にリンク張ってみれば?」

 それ考えたんだけど、うっかり著作権問題が発生したりするとあれなので、やめときます。

「そう。」

 著作権が切れるのが没後70年らしいんだけど、ロドリーゴの没年が1999年。

「すごい最近の人じゃない。」

 なので、私が一人で楽しむだけということで。

「なんだつまんないなー。」


 ◇


「小説の方のリンクくらい貼っておいたら?せっかく読んでくれてるのに、何の話してるのか分からない人沢山いるよね。」

 そうだね。私の短編小説「ヘネラリーフェのほとり」のURLだけ載せときます。

https://ncode.syosetu.com/n9289le/


 ◇


「じゃ、またね。」

 はい、おやすみダンタリオン。


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