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一丁目のほとり ー悪魔との対話形式による日常記ー  作者: 蘭鍾馗


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【日常の2】携帯のAIアシスタントをどうにかしたい。

 今日はちゃんと玄関から入るんだ。

「窓からだと離着陸の時電線がやばくて。」

 でしょうね。


 ◇


 実は今、携帯のことで困ってるんですよ。

「いきなり敬語?」

 いや、この際ダンタリオン様のお知恵を拝借したく。

「気持ち悪いわーやめて。」

 携帯の中にいるあいつのことでご相談を。


 ◇


「携帯のことなんか分かんないわよ。」

 ダンタリオンって、超頭いいんじゃなかったっけ?

「半月刀の剣術ならいくらでも教えてあげるけど。」

 遠慮しときます。そういえばアルハンブラの近衛隊長だったっけか。

「で、携帯の何が問題なの?」

 AIアシスタントってやつ。

「あっ、あれか、あれよ。あれね!私も困った。」

 特に音楽聴いてる時。

「いきなり『ぺこん』とか言って、勝手に音楽止めちゃうのよね。」

 それな。

「画面つけてみたら、●eminiのダイアログが出てて、『何を質問しますか?』みたいな。()えよおめーに質問なんか。」

 あのダンタリオン様言葉遣いがちょっと。

「で、ダイアログ消してまた音楽聴くんだけど、しばらくしたらまた出てくる。」

 そうそう。

「で、今度は勝手にイヤホンの音量下げちゃうの。0まで下げちゃうのよ。嫌がらせとしか思えない!」

 あ、ダンタリオンもそれやられた?

「やられた。20回くらい。」

 私は21回くらいかな。


 ◇


「それで、ネットで色々調べたの。」

 そしたら?

「対処法書いてるサイトが山ほど出てきたわ。みんな困ってるのね。」

 こんな困るようなもんデフォルトで入れるなよな。

「本当よ。」

 で、結局どうしたの?

「G●miniのアンインストール方法が書いてあるサイトを見ながら、アプリごと消しちゃった。どうせAIアシスタントなんか使わないし。」

 私もネットで対策サイト見つけて、アンインストールしようと思ったんだけど、私の場合はうまくいかなかった。

「なんで?」

 Ge●iniだけ単独で消せないようになってたんだ。だからアプリのリストに出てこない。

「ええ~?機種で違うの?」

 多分私のはちょっと古かった。

「何年使ってるの?」

 5年くらい。

「買い換えたら?」

 今年は手術とかいろいろあってお金が飛んでったからね。

「ご愁傷様。で、どうしたの?」

 Gem●niを旧型のAIアシスタントに切り替えられるようになってたから、古いほうに切り替えた。

「それで解決したの?」

 しなかった。こんどは旧型AIアシスタントが、同じように音楽聴いてると邪魔をしてくる。

「やだ最低。そこまで来るともうストーカーね。」

 で、結局いろいろ調べて操作して、AIアシスタントの権限を全部奪ってやった。

「……すごいことするわね。」

 とりあえず今の所、これでなんとかなってる。


「あのさ。」

 何?

「買い換えようよ。」

 うん。


 ◇


 まあ、今回もこのくらいでいいでしょ。

「わかったわ。じゃあ、お開きにしましょ。」

 ……ダンタリオン、ダンタリオンてば。何窓開けてるの。君は今日は玄関から入って来たんだよ。

「あっ、そうだった。」

 じゃ、またね。

「おやすみなさい。」


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