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三宅町の赤いカブ  作者: Elena
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謝罪

 風呂上り、カイはアカネの部屋のドアをノックした。

 出て来ないだろうと思ったカイ。案の定、アカネはドアを開けただけで、「何?」と、見るからに不機嫌そうに言い、カイを中には入れないで対応する。

「あーっその、さっきは立ち聞きして悪かった。」

 と、謝罪する。

「随分、素直に謝るのね。」

 無表情で答えるアカネ。

「まぁ、それは私も、立ち聞きしていたから、これでお相子よ。」

 アカネは「ふん」と鼻を鳴らしながら言った。

「母さんも言っていたけど、許せないことをしたら、叩き出すからね。」

 と言うと、アカネはドアを閉めてしまった。

 閉め際に、部屋の中にティーセットがあったのを見た。

 どうやら、紅茶を飲んでいたらしい。

(あの感じだと、今に、紅茶が冷めた。どうしてくれる!って言う理由で叩き出されそう。)

 と、カイは思った。

 寝る前、カイはこの町。三宅町市中心部と白上地区の合間の歴史を調べた。

 確かに、アカネの母の言った通り、アカネの祖母と祖父が、トンネル工事で現場監督の警告を無視して独断でダイナマイトを仕掛けて爆破して、破砕帯を破壊し、鉄砲水で美奈川渓谷に押し流され死んだとあった。そして、それ以降、三宅町市と白上地区の合間を繋ぐバイパス計画は立ち上がらなくなっていた。

 そして、アカネの祖母がなぜそのようなことをしたかもすぐに出て来た。

 アカネの祖母は、三宅町市長だったのだ。しかし、イケイケの無策で、支持率が急落し、令和の大合併で白上地区の町長と市長選になった際、落選するのが目に見えていたので、支持率回復を狙ったらしい。そして、物の見事にトンネルを壊して死んだ上、地盤沈下でトンネル工事の継続を不可能にしてしまった。

(何とも言えねえが、町の事を思うのなら無能は何もするなって事か。アカネのお母様やアカネの態度から見て、祖父母というのは相当嫌われていたのだな。)

 と、カイは思った。


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