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どんなに黒く染まってもあなたを愛してる★

作者:茄子
 あなたも知ってると思うけど、私の羽は昔はとても美しい純白だったわ。
 でも、ある人を愛してしまって、私はその人の為に、どれほどの痛みを負っても、自慢の羽が黒く変色しても、美しかった水色の瞳が赤く染まっても、堕ちた証の角が生えても、その人を愛してその人の為なら何でもしたの。
 え? 見返りは求めないのかって?
 私、これでも純白の天使だったのよ?
 その心まで捨ててしまったら、私は本当に堕天使になってしまうじゃない。
 もちろん、あの人が私の愛に応えてくれたらそれ以上の喜びはないけれど、あの人が誰の物にもなっていないから、それで私は満足なの。
 馬鹿だと思う?
 でもね、私は幸せなのよ。
 だからもう、私を引き戻すためにわざわざ足を運ぶ必要はないの。
 天界と違って人間界には穢れが多いのよ。
 ずっと居たらあなたまで穢れてしまうわ。
 え? 最後に答えて欲しい事? なにかしら?
 ……もしあの人が誰かのものになってしまったら、ですって?
 そうね、どうなってしまうのかしらね。
 嫉妬に狂って更に堕ちてしまうかもしれないし、絶望のあまり命を絶ってしまうかもしれない。
 それは私にもわからないわ。
 さあ、質問にはもう答えたでしょう。
 もう天界にお戻りなさい。
 願わくば、あなたは私のように愛に狂ったりしないで頂戴ね。

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