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私の馬鹿〜(泣)



私を腕の中に閉じ込め未だに笑い続ける男。



「俺を殺す気か。」



「死因が笑いなんて超ステキ。いいですよ〜そのままポックリ逝っちゃって下さ〜い。私、後世にまで語り継いでいきますからどうぞご安心を。」



もうどうにでもなれ。



少々投げやりな形で憎まれ口を叩いてみると


「しばらく黙っていろ。」


と口を塞がれた。



ちょっと苦しいのですけど・・・


フガフガ言って奴をみると奴もかなり苦しそうで・・・。





しょうがない。ここは一時休戦だ。


小刻みに震える背中に腕を回し軽くさする。


奴はびっくりした様子だったが私にされるがままじっとしていた。



そうして、落ちついた奴の一言。



「お前、変な奴だな。」


「変な奴ってなんだい。弱ってる奴に攻撃するのは武士道に反するんだい。」


「ふっそうか。」


緩んだ口元。穏やかな微笑み。



不覚にもドキッとした。


ほんのちょっと、ほんのちょっ〜とだけどね。



「それにしても、お前やっぱり馬鹿だな。」


「はぁっ??」


その言葉にムカッとして奴を見るとさっきのは幻?と思えるような意地悪気な顔。


「飛んで火に入る夏の虫だな。さて、先程の続きでもしようか。」


・・・??


!!!!?


うっそ〜ん


ドサッと仰向けに押し倒されて早速後悔した。


ちっあの時やっぱり留め刺しときゃ良かった。


しかし後悔先に立たず。

押さえられた両手首。覆いかぶさるようにして近付いて来る奴の顔。



マジ無理っす。



必死に顔を逸らそうとしてもそれはあまり効果がなくて。



近付いて来る端正なお顔立ちに見とれることなどまったくなく



い゛〜や〜





このままだと私のチッスが奪われてしまいますわ〜


戦々恐々。


耐えられずギュッと目をつぶった。


顔に感じる息使い。



歯を食い縛ってその時を待つ。


・・・・


・・・・


・・・・


しかしその瞬間は訪れず

恐る恐る目を開けると


「冗談だ。」


の一言プラス小馬鹿にした奴の顔。



くっそ〜う、お前何がしたいんだぁ〜(怒)



先に起き上がり私を眺める奴に怒り心頭の私は飛び起きためらうことなくアッパーカット。




クリティカルヒットに悶絶する奴を見てザマーミロと吐き捨てた。



そんなこんなですっかり夜も空け朝がやって来て。



「もう戻る。」と帰り支度を始める男。



「アンタ本当何しに来たんだよ。」



呆れつつため息混じりにそう呟くと



「なんだ、そんなに名残り惜しいか。政務までまだ時間があるからな。抱いてやってもかまわないぞ。」



よくわからない検討違いの言葉が返ってきた。



抱いてやってもっかまわないってなんだよ。どんだけ上から目線だよ。



っていうか断固拒否だっつうの。



馬鹿馬鹿しくなって速攻で「間に合ってます。」と突っ撥ねると・・・





「間に合ってます、だと?相手がいるのか!?」



怖い顔で詰め寄られた。



な、なんだ??



「相手なんか、いないっすよ。」



あまりの勢いに思わず素直に返答してしまうも



「本当だろうな。隠しだてしてもろくなことにらんぞ。」


と念を押され軽く脅される始末。



何なんだこの男、と思いつつも


「あ〜はいはい。っていうか早く部屋戻りなよ。」



深く考えず男に退出を促した。


かっえっれっ!かっえっれっ!


頭の中で渦巻く帰れコール。


ついでにその鍵置いていけ。


男が持つ鍵を恨めしそうにみつめながらもしかし今回は大人しくしておこうと思い直す。



なぜって、このいけ好かない男、改め、何がしたいのかよくわからない男、をこの部屋から追い出す・・・もとい送り出すことが先決だから。


私の心の平穏のためにもこれは切実だ。



「また、来る。」と部屋を後にした男。



いやいやいや。もう来なくていいからっていうかむしろ来るな。



心の中で切に願う。



なんだかわからない今回の奴の訪問。


情報、何も聞き出せなかったなぁ。



疲れのわりには何も得るものがなかった対決に脱力しぐったりする私であった。








微エロを目指してあえなく挫折。なぜかお笑い傾向に行ってしまうのはマシロ故なんでしょうか。百戦練磨の王様もマシロにかかればただのギャグ要員に・・・。

しかもマシロの技をあっさりくらいへたれ疑惑浮上!?いやいやいや、彼の設定は余裕のある大人な男・・・のはず。

名誉挽回なるか。今後の彼の動きに注目を!




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