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少女の行(ゆ)く道 5
放たれた水氷の技は、ラシュフェーニカめがけて突き進み、空中で水をかき集めて瞬時に氷の刃と化す。
ソノ大きな杭のような刃がラシュフェーニカの背から身体を突き刺すと、誰もが想ったソノ瞬間、
“カン…”という甲高い音と共に何かが氷の杭のような刃を突き抜けた。
氷の杭のような刃が、ラシュフェーニカにあたる前に空中で静止する。
誰もが、何が起こったのか理解できないでいると、頭上から「貴様らァッ!」と大きく雄雄しい怒号が耳を劈いた。
ソノ怒号に、その場に居た全ての者が身体をビクつかせた。
ソレはユエイでさえも…。
「良かった間に合った…!」
柔らかく透き通った声が頭上からふわりと降りた。
風蘭だ。
風蘭が安堵の声と共に、天獣ノ民の翼を羽撃たかせて降りてくる。
ソノ後ろには…、身も心も凍るような恐ろしい鬼のような表情をした“《凛浄》の管理長”と、ソノ脇に控える役人頭──ジルベルトが居た。




