10話 狩る者
カーバンク『モモ』の具体的な外見について、記載をしていませんでした。
作者のイメージでは、ポケ○ンのピ○ューかプラ○ル、マイ○ン辺りをイメージしております。
どちらの形にするか迷っています。
お手数ですが、読者の皆様はそれぞれのイメージでお楽しみください。
「そうですか。ありがとうございます。えっ? 職業? 先生の好きなものでいいですよ。戦闘するなら【冒険者】か【魔法使い】がおススメです。それと、これからも経験値が入ってレベルが上がると思いますが、あまり気にしないでください。それじゃあ」
俺はキーパーとの通信を切る。
「これで確定した」
「ヨク気ヅキマシタネ。300万ノ執念モ無駄デハ無カッタトイウコトデスネ」
「俺よりも早く気づいている人なんて、いくらでもいそうだけどな」
今回の、ダンジョンから魔物が溢れた『目的』が判明したのだ。
これは俺がやるべき案件だ。
他の人たちは生きることに精一杯で気づかない、気づいていても対応できないのだから。
「カー、カー」
(カラスか、そういえば、鳥も見なくなったな)
スーパーから出た俺たちは屋根の上で鳴いているカラスを見ていた。
(あいつも1人、いや1羽か)
未だに鳴き止まないカラスの鳴き声が酷く悲しく聞こえる。
(別にそんなつもりで鳴いてるわけじゃないと思うが……)
俺は【異空間倉庫】からキャラメルを取り出した。
「マスター、何ヲスルツモリデスカ?」
「面白いことだ……カラス!」
俺はカラスに向かってキャラメルを投げた。
ぱくっ
「カー!」
キャラメルを食べたカラスは、俺をじっと見ていた。
「行く所がないなら、俺の『眷属』になれ」
言葉が通じているかわからないが、スキルの事も含めて俺はあのカラスが欲しい。
「カー」
《カラスが仲間になりたそうです。仲間にしますか? YES/NO》
YESを押す。
「安直だが、お前は『クロ』だ。よろしくな。クロ」
「カー!」
名前:クロ
種族:鳥類
レベル:1
体力:20/20
魔力:0/0
攻撃力:10
防御力:5
器用さ:30
敏捷性:60
魔攻力:5
魔防力:5
スキル:【夜目LV5】【遠見LV5】
ユニークスキル:【炯眼】【本能】【飛行】
「それじゃあ、ショッピングモールに行く前に【眷属装備】いってみるか。まずは、フォン」
「ハイ」
「バッジだ」
『通信のバッジ」
【通信】するのが楽になる。
フォンの意識もあるのでマッピングなども行なってくれる。
「次はミカンだ」
「きー!」
『白柄の大鎌』
【飛斬】【直感】【風魔法】が使えるようになる。
切れ味は抜群です。
「ベリー」
「ウォン」
『神速のブーツ』
【遅爪】と【神速】が使えるようになる。
片足のみです。
「ライム」
「フルフルフル」
『捕食のグローブ』
【捕食】と【溶解】が使えるようになる。
片手のみ。
「クロ」
「カー」
『黒翼のパーカー』
【飛行】が使える。
真ん中が縦に切れている。
フード付き、チャックなし。
「モモは〜」
「きゅっ」
「仮面!」
「きゅっ!」
『癒しの仮面』
【回復魔法】【強化魔法】が使える。
薄い黄色の仮面。
額の真ん中に赤いダイヤの印がある。
癒しと名付いているが可愛い仮面とは言えない。
可愛く見える人もいるかもしれない。
今の俺の姿は、黒いパーカーに右足には灰色のブーツ、左手には水色のグローブ、うさぎのような仮面を付け、白い柄の大鎌を持っている。
カッコイイのかダサイのか分からないが、ホラーっぽいとだけは言えるだろうな。
「え〜と【飛行】のスキルを使うには……へぇ〜こうなるのか。それじゃあ、行くとするか」
日が完全に落ちた頃、ショッピングモールに到着した。
明かりは月の明かりのみだ。
中には200以上の気配がある。
ちょっとあれだが、1匹ずつ首を落としていこう。
「マスター。先ニ建物ヲ【眷属化】シテシマエバ追イ出シテクレルノデハ?」
「……やってみるか。【眷属化】」
《中に魔物がいるためできません》
「無理だった」
「ソウデスカ」
このアナウンスはフォンには聞こえていない。
キーパーにも聞こえてないみたいだから、おそらく人にしか聞こえないのだろう。
「地下も含めて全部で4階、屋上と立体駐車場あり。結構広いな」
「一番強イ気配ハドコニアリマスカ?」
「……たぶん二階だ。数が異様に多いから【直感】に頼ってる部分もある。何であそこだけあんなに多いんだ?」
そう、なぜか1つの部分だけかなり多くの気配があるのだ。
ここのショッピングモールにはあまり来たことがないので、何のテナントが入っているのか地図を見ないとわからない。
「地下から攻略していく。マッピングはよろしく」
「カシコマリマシタ」
――シャリン――ゴト……ゴト……――
大鎌を振るい魔物の首を落とした。
ミカンの大鎌は切れ味抜群だ。
そして……
「ここに居座っている魔物のボスがわかってしまった。最悪だ。よりにもよって……『ゴブリン』かよ」
目の前の首を落とした魔物を見てそう呟いた。
ゴブリンと言えば、ファンタジーでは女を慰み者にすることで有名な魔物。
「まぁ、作品によっては違うが……」
地下の魔物というかゴブリンを全て倒した。
《レベルが上がりました×3。職業【纏い者】のレベルが上がりました×2。職業【纏い者】に関するスキルのレベルが上がりました×2。職業【働き者】のレベルが上限になりました。上位職業に進化できます。合計レベルが40になりました。第3職業を解放します。特定の条件を満たしました。職業に【統括者】を追加します》
※まとめて書いてます。スキルは書いてません。
【統括者】
使役者と働き者のレベルが上限になると取れる。
人の才能を見出したり、適切な指示を送れるようになったり、瞬時に状況を把握できるようになる。
この職業にはレベルがない。
「第3職業に【統括者】を選択。【働き者】は……これに進化」
統括者はこの後必要になる。
選んでおいて損はないはずだ。
「先にボスを倒す。そのあとは【眷属装備】を解いて、みんなで殲滅する方針で行く」
「「「「「「ハイ、ふるふる、きゅっ、ウォン、きー、かー」」」」」」
1階に入り地図を確認する。
気配が集まっている所は家具屋のテナントだった。
おそらくは悲惨なことになっているだろう。
嫌なことは避けられない。
俺は急いで家具屋に向かった。
◇
「グギャギャギャギャ(そろそろこいつも飽きたな)」
「……ぅっ……ぁ……」
「ガギャギャグギャ(ボス、なら俺にくだせぇ)」
「ギャ(ほらよ)」
ゴブリンの王『ゴブリンロード』は部下に犯し飽きた女を雑に渡した。
「グギャ(ありがとうございます)」
部下のゴブリンは渡されてすぐに犯し始めた。
ここには、ゴブリンロードの命令で集められた女性が20人いる。
年齢は全員16〜25歳。
「グギャ。グガギギギャ(おいお前。すぐに新しい女を持ってこい)」
ゴブリンロードは近くにいた武装したゴブリン。
ゴブリンナイトに命令をした。
「グギャグギャグ(直ちに持ってまいります)」
ゴブリンナイトが立ち去ろうとしたその時――
ドーン!
入り口の方から凄まじい音が聞こえた。
「ギャギャ? グギャギャ?(何の音だ? 侵入者か?)」
ゴブリンロードは立ち上がり武器を持った。
「ギャ、ギャググガギ? ガァ!(おい、いつまでやってる? 早く行け!)」
ゴブリンロードは部下のゴブリンたちに命令を出した。
ロードも後からついていく。
――ゴト……ゴト……ゴト……ゴト――
ゴブリンロードが見たのは、次々と自分の部下達が首を落とされ死んでいく光景。
しかし、相手の姿が全く見えないのだ。
「グギャ⁉︎ グギャギャ⁉︎(何だ⁉︎ 何が起こっている⁉︎)」
部下に状況を聞くゴブリンの王。
「ギャ。ギャギャギ……(わかりません。早くお逃げく……)」
……!
たった今、隣にいた部下の首が飛んだ。
ゴブリンロードはすぐに距離を取った。
「グギャー! ギャ! グギャ!(うおー! 何だ! 何が起こっているんだ!)ハァハァ……」
ゴブリンロードは手に持っていた大きな棍棒を振り回す。
そして、今まで息を上げた事のなかったゴブリンの王は『死』という、今まで感じたことのない恐怖を感じていた。
「ハァ……ハァ……。グギャギャ?(終わったのか?)」
辺りを見回すと自分以外の部下は全員死んでいた。
何が起こっているんだ?
どうしてこんなことが……
ゴブリンロードは混乱していた。
今まで、自分が一番強いのだと……全てを蹂躙し全てを奪ってきた。
それが全て奪われた気がした。
同時にこれは嘘だと思って……いや、願っていた。
しかし……
「グガァァァアアア!(腕がぁぁぁあああ!)」
自分の左腕が無くなっていたのだ。
「グギャ! グギギギガ!(いつだ! いつ攻撃された!)」
さらに混乱するゴブリンの王。
そして――
バタンッ!
「ガァァアア! ギャァァアア!(足が! 足がぁぁああ!)」
訳がわからない中、両足を切られ床に倒れたのだ。
「ギャ、グギャギャ(誰か、助けてくれ)」
命乞いをした。
ゴブリンの王にとって初めてのことだった。
しかし、そんな王の前に現れたのは……
「何か言い残す言葉はあるか?」
不気味な仮面を付け、黒い衣装に身を包み、大きな鎌を持った人間だった。
「グギャギャ……(バケモノめ……)」
――シャリン――
「すまん。眷属じゃないお前の言葉は分からなかった」
《この地区の行進ボスが撃破されました。これより魔物行進を終了します。なお、結果は22時に通達します》
◇
名前:一宮蓮
年齢:17
レベル:11→14→?
体力:112/112→126→?
魔力:94/94→110→?
攻撃力:125→179→?
防御力:120→182→?
器用さ:131→185→?
敏捷性:129→195→?
魔攻力:129→193→?
魔防力:125→177→?
職業:纏い者LV4→6→?
第2職業:???
第3職業:統括者
職業スキル:【使役者スキルLV10】【働き者スキルLV10】【纏い者スキルLV6】【???スキル】
【統括者スキル】
スキル:【短剣術LV1】【盾術LV1】【肉体強化LV5】【魔力増量LV1】【魔力回復量増加LV1】【体力増量LV1】【全状態異常耐性LV6】【精神強化LV6】【異空間倉庫LV1】【気配隠蔽LV7】【気配察知LV5】【スタミナ回復速度上昇LV4】【魔力回復速度上昇LV3】【体術LV5】【スタミナ強化LV4】【鎌術LV5】【回避術LV2】【体力回復速度上昇LV1】【火魔法LV1】【臭香制御LV1】【聴力強化LV3】【高速思考LV3】【並列思考LV3】
ユニークスキル:【全取得数値倍化】【転移】【神眼】
CP:1→7→?
SP:0→6→?
【働き者】進化職業
《生物学者・医者・農家・養殖者・技術者・建築家》
専門職業はレベルがない職業がある。
ステータスによって効果変動。
【生物学者】
生き物(魔物と人を含む)を調べることができる。
【医者】
生き物の不調や怪我を治せる。薬は作れない。
【農家】
色々な作物を育てれる。土を良くしたりできる。
【養殖者】
生き物(魔物と人は含まない)を育てる。
【技術者】
新たに武器以外の物を作ったり、壊れた物を直すことができる。ただし、材料が必要。
【建築家】
建物を改良、修復できる。ただし、材料が必要。
『統括者スキル』
【才能発掘】
その人の潜在能力がわかる。
【適切判断】
その時に応じた適切な指示を出すことができる。
【瞬間把握】
状況を瞬時に把握することができる。
※この職業スキルにはレベルがない。個人差はある。
厨二病と笑うがいい……。
黒い衣装に大きな鎌!そして仮面。
やってみたかったんです!
お付き合いいただきありがとうございます。
【働き者】の進化職業は予想してみてください。
たぶん予想は簡単に着きます。
戦闘シーンは主人公視点の方がいいんですかね?
明日も更新します。




