✒ 新しい家族
キノコン
「 御主人様、新しい仲間が増えましたエリ 」
潟庄智惠
「 新しい仲間??
こんな《 平原フィールド 》で仲間が増えたの? 」
キノコン
「 はいですエリ。
ランダム転移した冒険者達に連れ回されていた奴隷をアストンが保護しましたエリ 」
潟庄智惠
「 ドンクラ??
えぇと……ドンクラって何?? 」
キノコン
「 御主人様の故郷の言葉で言うと “ どれい ” ですエリ 」
潟庄智惠
「 ど…奴隷!?
≪ ヂェロニング大陸 ≫には奴隷が居るの? 」
キノコン
「 普通に居ますエリ。
奴隷商売は儲かりますエリ 」
潟庄智惠
「 そっか……異世界…だもんね……。
奴隷制度が “ 当たり前 ” な世界なんだね。
…………慣れなくちゃ、だよね…… 」
キノコン
「 名前は “ リンゼ ” ですエリ。
エルフ族の少女ですエリ 」
潟庄智惠
「 エルフ族!?
あの──美男美女が揃ってる容姿端麗な種族の!?
精霊魔法を使えちゃう精霊に選ばれた森の番人── 」
キノコン
「 精霊魔法を使えるのは事実ですエリ。
精霊に選ばれる事は無いですエリ。
森の番人でも無いですエリ 」
潟庄智惠
「 そ…そうなんだ…… 」
キノコン
「 但し、パーティにエルフ族が居れば、≪ エルフの里 ≫に入れますエリ 」
潟庄智惠
「 ≪ エルフの里 ≫に入れちゃうの!?
それは凄いね! 」
キノコン
「 エルフ族は稀少で狙われ易い存在ですエリ。
連れ去られないよう、アストンの妻として冒険者登録をしますエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだね。
じゃあ、私に家族が増えるんだね。
何か嬉しいな(////)
あっ、冒険者達がエルフを奴隷にして連れ回してた理由って、≪ エルフの里 ≫に入る為にって事かな? 」
キノコン
「 それは不可能ですエリ。
≪ エルフの里 ≫へ行くには≪ トナフェレフ王国 ≫を出国する必要が有りますエリ。
≪ トナフェレフ王国 ≫を出国した後は《 熱帯雨林 》と《 呪死の砂漠 》を越え、≪ ジェロカイナ王国 ≫へ入国する必要が有りますエリ。
仮に《 熱帯雨林 》を越える事が出来ても、人間に《 呪死の砂漠 》は越えれませんエリ 」
潟庄智惠
「 どうして人間には越えれないの? 」
キノコン
「 《 呪死の砂漠 》に足を踏み入ると身体が砂と化してしまいますエリ。
人間には越えられませんエリ。
出現する怪物のLVも高い為、人間には倒せませんエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ?
じゃあ、人間が≪ エルフの里 ≫に辿り着いて蹂躙したり──なんて事は出来ないんだね 」
キノコン
「 先ず、不可能ですエリ 」
潟庄智惠
「 良かったぁ~~。
ねぇ、キノコン──。
そんなに遠い場所に≪ エルフの里 ≫が有るのに、どうして≪ トナフェレフ王国 ≫にエルフが居て、奴隷にされてたの?? 」
ディアス
「 エルフの子供の好奇心が旺盛過ぎるからだ 」
潟庄智惠
「 ディアスさん! 」
ディアス
「 呼び捨てで構わない。
夫婦なのだからな 」
潟庄智惠
「 あ…はい(////)」
ディアス
「 他人行儀だな。
夫婦は対等な関係だ。
タメ口で構わない 」
潟庄智惠
「 えぇっ!?
で…でも大精霊様に対してタメ口は── 」
キノコン
「 御主人様、ディアス本人が言ってますエリ。
素直に受け入れて甘えると良いですエリ。
御主人様には頼れて甘えられる相手が必要ですエリ。
大精霊は懐が広くて寛容,寛大ですエリ。
我が儘を言っても困らせて振り回しても大丈夫ですエリ 」
潟庄智惠
「 えぇ…………抵抗あるよぉ…… 」
ディアス
「 少しずつ慣れれば良い。
人間の男よりも甲斐性は有る。
安心して良い 」
潟庄智惠
「 有り難う御座います(////)」
キノコン
「 御主人様、キノコンは応援しますエリ★ 」
潟庄智惠
「 有り難う、キノコン(////)」
ディアス
「 アストンがエルフを連れて来るぞ 」
潟庄智惠
「 ──!!
あの子が新しく家族に迎える子なんだね。
やっだ…超絶可愛いんだけどっ♥️
夢じゃないよね? 」
キノコン
「 現実ですエリ 」
潟庄智惠
「 絶対に将来は絶世の美人さんになるよ!
どうしよう…テンション、上がっちゃうよぉ♥️ 」
アストン
「 リンゼ、俺とディアスが契約している御主人様のセキチェだ。
ディアスの妻でもある。
リンゼはセキチェと契約を交わし、眷属になるんだ 」
エリナンティゼ
「 眷…属?
エルフの私が人間の眷属になるんですか!? 」
アストン
「 そうだ。
そうでもしないと稀少なエルフ族のお前を守るのが難しくなる。
奴隷に逆戻りはしたくないだろ?
≪ エルフの里 ≫へ送ってやるから、期間限定の眷属契約だ 」
エリナンティゼ
「 ≪ エルフの里 ≫に帰れる……。
分かりました。
一時的な眷属契約なら、受け入れます 」
ディアス
「 上から目線で偉そうだな。
1度、立場を解らせる必要が有りそうだ 」
アストン
「 ディアス!
殺気を消せって── 」
潟庄智惠
「 デ…ディアス(////)
エルフは気位が高いって聞くよ?
大目に見てあげてほしいな……。
奴隷だった間、辛かった事も多かったと思うし……ね? 」
ディアス
「 駄目だ。
上下関係を叩き込む必要がある 」
アストン
「 だったら、ディアスは俺に対して、“ お前 ” 呼ばわりを止めないとな! 」
ディアス
「 良いだろう。
その代わり── 」
潟庄智惠
「 キノコン!
眷属契約って、どうするの?
分からないから教えてほしいな 」
キノコン
「 ご説明しますエリ。
眷属契約を結ぶと── 」
キノコンは丁寧に眷属契約の事を教えてくれた。
潟庄智惠
「 分かり易く教えてくれて有り難う、キノコン。
じゃあ、サクッと眷属契約をしちゃおっか! 」
キノコン
「 分かりましたエリ。
眷属契約をしちゃいますエリ 」
キノコンは笠を開けると中から “ 何か ” を取り出した。
キノコンは指揮棒みたいな細長い杖みたいなのを持っている。
そう、まるで【 ハリーポ◯ター 】に登場する魔法使い達が使っている魔法の杖みたいな──。
魔法の杖の先っぽから、キラキラ光る “ 何か ” が出ている。
潟庄智惠
「 綺麗…… 」
ディアス
「 光って見えるのは妖精の粉だ。
あの杖は妖精王,妖精皇,妖精神の翅から作られている。
稀少な杖だ 」
潟庄智惠
「 妖精王,妖精皇,妖精神?? 」
ディアス
「 妖精には低級妖精,下級妖精,中級妖精,上級妖精,大妖精,妖精王,妖精皇,妖精神とクラスが有る。
大妖精までは多く存在しているが、妖精王,妖精皇,妖精神は1体しか居ない稀少な存在だ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ… 」
キノコン
「 眷属契約を始めますエリ。
〈 大陸神ヂェロニングの御遣い 〉超皇神の名の元に──、エリナンティゼを聖女潟庄智惠の眷属とするエリ!! 」
キノコンが魔法の杖を振ると先端から妖精の粉がキラキラと光る。
キノコン
「 御主人様、期間限定の眷属契約が出来ましたエリ 」
潟庄智惠
「 有り難う、キノコン。
これと言って変わった事は無いね 」
キノコン
「 リンゼの額を見てくださいエリ。
契約紋が刻まれましたエリ。
≪ エルフの里 ≫に辿り着けば解除されて消えますエリ 」
潟庄智惠
「 これが期間限定版の眷属契約の契約紋なんだ?
細かい文字が見えるね 」
キノコン
「 御主人様を裏切ったり、危害を加えたら、頭をギリギリと締め付けますエリ 」
潟庄智惠
「 そ…そうなんだ?
まるで孫悟空のワッカみたいだね。
リンゼさん、今から宜しくね。
私の事は “ セキチェ ” って呼んでね 」
キノコン
「 “ セキチェ様 ” と呼ぶエリ!
今からおめぇは御主人様の眷属として生きるエリ。
期間限定とは言え、御主人様に誠心誠意遣え、礼を尽くすエリ。
出来ねぇなら、ひんむいて怪物に喰わせるエリ 」
潟庄智惠
「 キノコン!
怪物に食べさせるのはやり過ぎだよ。
ちゃんと≪ エルフの里 ≫に帰してあげようよ… 」
キノコン
「 御主人様は、お優しいですエリ。
御主人様の想いを汲みますエリ。
リンゼ、御主人様の慈悲に感謝するエリ! 」
アストン
「 優しい御主人様で良かったなぁ、リンゼ!
家族として宜しくやろうな★
ディアスもだからな。
一時的とは言えリンゼはお前の義姉になるんだ。
姑みたいに敵意を向けたり、睨んだり、苛めるなよ 」
ディアス
「 誰が姑だ。
セキチェに危害を加えぬなら何もしない 」
潟庄智惠
「 縁が有って家族になった訳だし、種族とか気にしないで仲良くしようね? 」




