双聖皇のアトランティス - Atlantis of Gemini -

『双聖皇≪そうせいおう≫のアトランティス』
　呪われた運命と闘う双子の兄妹と、その友人たちの成長と青春の物語。
　
　――これは、いつか『双聖皇』と呼ばれる双子の兄妹の物語。彼らと、彼らと共に生きる者たちが綴る物語。彼らが選び、歩み、描いた道の地図。彼らが選んだ地上の楽園≪アトランティス≫――

　世界は大きく分けて、西大陸と東大陸、そしてその中間にある島々で構成される中央中立地域（通称『聖域』）に分かれている。
　主人公は西大陸にある大国・マーレ皇国の双子の兄妹の皇子アレンと皇女アイリス。
　彼らの鏡写しのような琥珀とアメジストのオッドアイは、生まれた時から縛られている呪いの証。
　彼らは生まれた瞬間から『双生』と『交差』という二重の呪いを背負い、アレンは魔力をほとんど持たず、アイリスは生命力をほとんど持たない。
　
　その呪い故に、幽閉されるように皇宮で暮らしていたアレンとアイリスは、「呪いを解く」という誓いを立て、十五歳になった年に『聖域』の中枢・ウィンデルベルグ連合共和国へと旅立つ。
　
　魔術などのあらゆる技術が発展した『聖域』に希望を見出した二人は、『聖域』最高峰の教育機関であるサンクチュアーリオ学院に入学する。
　サンクチュアーリオ学院では、学生たちはそれぞれの才に合わせ、『研究棟』・『魔術棟』・『騎士棟』の三つの棟に所属する。
　アレンとアイリスは学院での生活を通し、お互い以外にはじめて仲間と呼べる友人たちが出来る。
　そうして、様々な助けを得ながら、勉強以外にも友情や愛情、畏怖や尊敬、様々なことを仲間と一緒に学び、二人は成長していく。

　そうして彼らの運命は大きく変わっていくこととなる――