成功の喜びと良心の責務 その三
それを聞いて秉核は眉をひそめ、農場主に言った。
「お前、そっちを向いてろ」
農場主が気まずそうに背を向けると、秉核は傍らの兵士に言った。
「あいつを見張っておけ。振り向かせるな」
秉核は鞭を手に取り、農奴の前へ歩み寄ると、地面に向かってパチンと一鞭打ち、こっそり農奴の手に銀貨を握らせた。
農奴は三人いた。秉核は地面に向かって三度鞭を打ち、その音に紛れて銀貨を渡した。
鞭の音は、農奴が銀貨を受け取ったときの息の乱れを完璧に覆い隠した。
農奴たちが銀貨を隠したのを見届けると、秉核は叱りつけた。
「この鞭は、鉄道のそばで牛を放すなという警告だ。命に関わるぞ、わかったか?」
農奴たちは再び地面にひざまずき、何度も頭を地にこすりつけて感謝の意を示した。秉核は仕方なさそうな顔をしたが、彼らが跪くのを止めはしなかった。秉核は彼らの立場を理解していた。膝を屈することなど、もはや考える余地もない。命と満腹こそが大事なのだ。農場主に背を向けさせ、鞭を手渡しながら秉核は言った。
「よし、罰は済んだ。牛も売ったし、私は気が済んだ。ここで鞭を振るった者に頼んで、私に当たり散らすような真似はするな。失せろ!」
その時、傍らにいた医牧師が近づき、三人の農奴に細胞再生術を施した。この医牧師は、先ほど秉核が頼み込んでようやく来てくれたのだった。
汽車に戻ると、秉核は車内で待ち構えていた城透に出くわした。城透が言う。
「牛の件は君が処理したな。さて、今度はこの状況について私に説明するつもりはあるか?」
秉核は白目をむいて言った。
「何を説明するんだ?ハァ?」
城透は懐中時計を取り出した。
「本来なら午前十時に到着する予定だったが、午後二時まで遅れる」
秉核は両腕を頭の後ろに組んで、どうでもよさそうに言った。
「この数時間、何か問題でもあるのか?急いで駆けつけたところで、何ができるっていうんだ?」
城透は言った。
「それは君が勝手に問題を起こす理由にはならない」
秉核は腕を下ろし、手を広げて言った。
「上層部が意味のある行動計画を立てていない場合、部下の自由行動は非常に重要だ」
「部下が突発事件に遭遇した時、上司はその事件を観察すべきであって、部下が問題を起こしたと恨むべきではない」
「だからさっき、列車が停まった時、飼料の生育状況や家畜の体重と胴回りを見て、オークリー公国の今年の農業を判断することができたんだ。農奴の年齢を見れば、オークリーの人材運用状況もわかる」
秉核は説教するような口調で瀾濤城透に語りかけた。
「どんな事件が突然起こっても、そこから多くの重要な情報を分析できる。君は帰国後、軍隊でさらに昇進したいなら、こうした軍事的素養を養わなければならない。さもなければ、愚かな将軍はろくでもない兵しか率いられないんだ」
城透の顔が引きつり、口元が歪んで楽しげに笑った。それから穏やかな口調で言う。
「今、私は君にはっきりと命令する。前のボイラー室に行って、列車の機械システムを担当しろ。問題が起きたら、君の責任だ」
城透の皮肉な笑みと不気味な口調に、秉核は大人しくボイラー室へ向かった。
三十分後
汽車のボイラー室で、秉核は石炭の上を歩きながら、ふさぎ込んだ様子で自分を責めた。
「ああ、今回は本当にしっかり反省しなきゃ」
ガチャンと音を立てて、秉核はバールでボイラーを叩いた。音を聞いた後、車掌に向かって言った。
「機械の調子は良好です。私は寝ますので、何かあったら呼んでください」
今日の自分の過失が他人に負わせた傷を思って、秉核の胸は少し詰まった。




