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最終章

朝起きると妹が、私の胸に顔を埋めていた。


何故かネグリジェが胸までたくしあげられ、パンツとおっぱいが丸出しになっている。


私は寝るときにブラジャーをはずして、朝起きたら付けるので今の私はブラをしていないのだ。


あらわになった乳房の片方に、ミリアが赤子のように吸いついている。

ミリアは熟睡しているようで起きる気配がない。


きっと寂しいのだろう、貴族の子供は早い段階で親離れを強要されるのだ。


外に連れ出した時に「ママー」と甘えてべったりでは示しがつかない、ある程度の距離感を要求される。


親に甘えられない反動が、姉である私に来たのだろう。


それは自分が通って来た道なので、寂しいと言う気持ちは痛いほどわかる。


「私でよけば甘えていいのよ」

と言ってそっと妹の頭を抱きしめた。



「だがもう片方のおっぱいに食らいつているお前は別だぁー!」

と言って全裸のマリーを、ベットから床下に蹴とばした。



- 朝起きたら幼馴染の女の子が全裸で寝ていました、どうする? -


 1.簀巻(スマキ)きにして川に流す



これしか選択肢は出なかった。


なんかもう、選択肢から「どうせこれしか選ばないでしょ?」と言われているような気がする。


実際、それしか選ばないんだけどね。


いつもの展開でSPがなだれこむ


「ターゲット確保!」


マリーは部屋の外へ引きずられて行った。



今日は停学処分も終わり、久しぶりの登校日だ。

学校に着いて正門をくぐり、校舎に続く並木道を歩いていく。


私の前をローラが歩いているのに気付き、私はローラに朝の挨拶をしようと駆け寄る。


ローラの後ろ姿まであと数メートルと言う距離で、突然、強風が吹いた。


ローラのカスートがふわりと舞い上がる。


ローラはあわててスカートを抑えたが、両手で前側を抑えただけだったので、後ろ側がめくれ上がった。


(ああ、どこかで見た光景…そして薄いピンク色)


私は前方で真っ赤になって固まっているローラに声をかけた。


「おはよう、ローラ」


「エリス!」

ローラが振り返ると駆け寄ってくる。


「むぎゅ」


ローラに正面から抱きしめられ、私の顔がローラの豊満な胸に押し付けられた

「くっ苦しい…」


「一週間も会えなくて寂しかった…」

「ギブ、ギブ…」


「貴女が処罰されると聞いて心配したのよ」

「酸素がー、酸素がー」


「でも貴女の無実が証明されて本当に良かった」

とローラは涙ぐんだ


私は色々な症状が出始めた

「わぁきれいなお花畑ー、あなた誰?えっ、御先祖様なの?」


意識を失う直前、ローラの胸から解放された私は青白い顔で新鮮な空気を吸い込む

「ぜー、ぜー」


それにしてもあの胸の威力は恐ろしい、そろそろ国から兵器に指定されても良いはずだ。


そう思いながら私はローラの胸をじっと見る、今にもはちきれんばかりだ。


その時、ローラの胸のボタンが吹き飛び、ローラの胸がはだけたのだ。

(あ、はちきれた)


ローラの胸はブラジャーが露出した状態になっていた。


(上下お揃いの薄いピンク色ね)


「ちょっとそこの貴女!」

いつの間にか、ソニア先輩が後ろに立っていた。


「私のお裁縫の実験台になりなさい!」


ソニア先輩はそう言うと、あっという間にボタンを全てつけ、元通りにしてしまったのだ。


「ソニア先輩、ありがとうございます、いつも助けられてばかりで…」

とローラがお礼を述べる


「か…勘違いしないでよね!別にアンタのためじゃなくって、私がやりたいからやっているだけよ!」


と言ってソニア先輩は去って行った。


(ソニア先輩、今日も良いツンデレでした)


私はほっこりしながら校舎に向かったのだ。



私とローラが一緒に校舎に入り、しばらく廊下を歩いていると声を掛けられた。


「おはようございます、マスター」

キャサリンとウェンディがそこに立っていた。


「おはよう、キャサリン、ウェンディ」


「停学も解けて何よりです、マスター」


一方でウェンディは

「槍を持ち出した後、師匠にこっぴどく怒られましたよ…」

と、やれやれと言ったような仕草で言う


「無断で持ち出したらそうなるでしょうね」


「違うんです、命のやり取りをするなら俺の仕事だと言って、師匠を呼ばなかった事で怒られました」


「きっと貴女の事を大切に思っているのですわ」


「それはわかっていますけど…私一人でなんとかなったし、いい加減認めてくれても…」

とやや不服そうだった。


「今の貴方ならすぐ認めてもらえるわ、私が保証するから」

とキャサリンがフォローを入れる。


「今日こうして学校に来れるようになったのも、貴女達のおかげよ、感謝しているわ」

と言って私は2人に感謝の気持ちを伝えた。


「気にしないでくださいマスター、人を守るのが騎士の勤めです」

とキャサリンは笑顔で言う。


そういえば、ウェンディとマリーは同じクラスである事を私は思い出した。

「ウェンディ、そちらの担任の先生にマリーは、一週間ぐらい休むと伝えて頂けるかしら」


「いいですけど、あの娘また何かやらかしたの?」


「マリーは今、川下りをしてる頃ですわ」


「随分ワイルドな状況ですね」


こんな感じで登校初日はハプニングだらけの一日だった。



1週間ぶりの学校生活を満喫して1日が終わった。


帰宅後、自分の部屋でお茶を飲みながら考え事をしていると、リリスが姿を現した。


「エリス、貴女も薄々気付いてるでしょう」


「ええ、あれが最後のイベントね、そして今が最終章」


私の目の前に選択肢が現れる



- パートナーを選ぼう -



その下にずらりと女の子の名前が連なっていた。

主人公がパートナーの女の子を選ぶ選択肢である。


「貴女が誰を選ぶのか興味深いわね」

とリリスは悪戯っぽく笑う。


「みんな大切な友達ですもの、誰か一人を選ぶなんてできないわ」


「でも選ばなければいけないの、それがこの世界のしくみ」


「あえて選ぶなら…リリス、貴女を選ぶわ」


リリスには色々と感謝している。これは本心だった。


「面白い娘ね、私は攻略キャラクターじゃないのよ、それに選択肢にもリリスって名前は無いでしょう?」


「そうね、無いわね」


「じゃあ、その中から選びなさい、私は見届ける義務があるの」


「私ね、弟が居たのよ」


「突然、何の話?」


「弟がね、貴女のファンだったのよ」


「エリス、私には貴女が何を言っているのかわからないわ…」

当然だろうゲーム外での話だ、リリスに理解できるはずもない。


「弟が言っていたの、リリスの攻略方法がわかったって」


「!?」


「選択肢を選ばないで、一定時間経過する事よ」


その時、システム音のような音が聞こえ、私の目の前の選択肢が変化したのだ。


私は選択肢中から「リリス」を選んだ。


私の頭の中にリリスのプロフィールが流れてくる。


「驚いたわ、こんな…」

とリリスが驚愕しながら言う、これは本人も知らなかったらしい。


リリスの衣装がセクシーなサキュバスの衣装から、白いウエディングドレスのような物に変わった。


これによりヒロインを1人、無事に攻略完了したのだ。


「確かに、見届けさせてもらったわ」

とリリスが静かに言った。


「2週目もあるんでしょう?サポート宜しくね」


「ええ、私は貴女のヒロインに選ばれたのですもの、離れるわけにはいかないわ」


そう言ってリリスは笑った。

これにて完結です。

お付き合いありがとうございました。


小説と言う物を書いたことがなかったので、とりあえず書いてみたと言うノリでした。

続編は今のところ予定はありません。


もしもですが、続編が気になると言う人が居たならば、感想に続編希望と一言入れていただけば、作者には伝わります。



2020/11/01 追記

感想を書いてくれた方、有難うございました、本当に感謝しております。


上記の通り、この話は今回限りで次は別な新作をと意気込んでいたので、新作の構想を考えていたのですが、どうしても続編を望む感想が気になってしまい、新作の構想を中断して急遽続編の作業に取り掛かると言う、右往左往しながら続編の制作が決まりました。


本日より続編の掲載をはじめましたのでよろしくお願いします。


タイトル

『悪役令嬢の憂鬱2~転生したのは乙女ゲームじゃなくて18禁のエロゲーでした☆ゼット』

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