62/151
61話 守護ノ過去 ダンジョン
魔王になり進化した私は、知性を得た。
知性を得た私は、魔王としての力を理解した。
魔王の力を理解した私は、配下を作り、守ることにした。
今思えば、随分と身勝手な発想だったと思う。
だが、その時の私にとって、守ることだけが生きる意味だったのだ。
私は、どうしたら配下を作れるか考えた。
考えながら、無意識に歩みだしていた。
気が付くと、私は洞窟の前に立っていた。
私が生まれたあの洞窟だ。
洞窟の中に入り進んでいった。
そして、生まれた場所にたどり着いた。
そこには、記憶に無い分かれ道があった。
その道の先には、小さな部屋があった。
球体の内側のような、丸い部屋だ。
その部屋の中心には、赤く透き通った丸い水晶があった。
私は、吸い寄せられるようにその水晶に触れていた。
すると、水晶が青く輝き、部屋を光で満たした。
『ダンジョンへの適合化を行います』
そんな声が聞こえた気がした。
そして、私の意識はそこで途切れた。
部屋の中心に、青い水晶が浮かんでいた。




