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第18話:H11 夕暮れの血染め!ツキの弁護士、禁忌の箇所を刺され重体。ヤモリ、『エッセンス』を喰らいプープターボ発動!?刺客「あと一週間くれ」

H11、夕暮れ。


元ヤクザのデニスさんは、刺客の手を払いのけようとした。だが相手は訓練されたプロだ。力が強く、デニスは完全には捌ききれなかった。年齢は、確実に膂力を奪う。幸い急所は外れたが、刃は極めて危険な箇所に突き刺さった。


「デニスさん!まずい、出血がひどいよ、何をすればいい!?」ミコはパニックだ。デニスの額にはトウモロコシ粒大の脂汗がダラダラと流れ、痛みに耐えているのが分かった。


デニスの唇がワナワナと震え、言う。「ズボンのポケットにスマホがある……早くロジャリ先生に連絡して、119を呼べ……」


「でもデニスさん、私には無理だよ」ミコが言う。

「早くしろ、新入り……もう意識が飛びそうだ」デニスの唇は血の気が引き、真っ青になっていく。

「無理だよデニスさん、口で後ろポケットのスマホなんて取れない!血とフェゼイズムのエッセンスでぐちゃぐちゃだよ、無理だよデニスさん!」ミコはオエッと吐き気を催しながら返した。


デニスが払ったナイフは軌道を逸れ、禁忌の箇所を貫いていた。ゆえに、凄まじい出血が起きている。


「このクソが!まだそんなこと気にしてやがるのか」デニスさんはそう吐き捨て、ガクリと意識を失った。


「デニスさん!デニスさん!」ミコが呼ぶ。

「わかった、やってみる」ミコは血に塗れたデニスのズボンから、無理やりスマホを取り出そうとした。

「神様、スマホが血で壊れてる……まずい、どうすれば」


「落ち着けミコ、何か考えるんだ」

「さっきの3時間の特訓を試す。ロジャリ先生が言ってた、精神を集中して、食べた物を胃で消化するイメージをしろって。私の特別な胃の化学反応が、プープエナジーを増幅させるはず」


ミコは意を決し、禁忌を犯した。ナイフに付着したフェゼイズムのエッセンスを、ごく少量だけ口に含んだ。


「エンハンスド・プープ・エナジー Lv.1」

エッセンス内の特殊な細菌がミコの胃で増幅され、常軌を逸した腹痛が襲う。


「エンハンスド・ダイアリア」

「プープターボ」

ブロロロロッ!!


ミコはロジャリ先生の基地へ向かって弾丸の如く駆け出した。道には、加速のために増幅した加圧排出物の残滓がブシャアと飛び散っていく。


「ロジャリ先生!スズカさん!大変、デニスさんが刺客に刺された!早く救急車を!」基地に辿り着いたミコが絶叫した。


7分後、デニスは足立医療センターに搬送された。一命は取り留めたが、意識不明の重体だった。


ミコは悔しそうに唸った。「私がもっと強ければ!私がエンプリト君くらい速ければ、デニスさんの命は助かったのに!」

「ミコちゃん、自分を責めないで。あなたは最大限やったわ。もしあの時あなたがデニスさんと一緒じゃなかったら、デニスさんは誰にも助けられなかったかもしれない」スズカさんがミコのメンタルを落ち着かせようとした。

「落ち着けミコ、あのジジイはそう簡単に死なねえよ。俺たちはあいつがどんな奴か知ってる」アキオもミコを宥めた。

「そうだミコ、俺はデニスを知っている。あいつは初めて会った時、常人では到底越えられない修羅場を潜り抜けてきたんだ。この程度の出来事は、奴にとって小石に躓くようなもんだ」ロジャリ先生がミコを励ました。


病院の待合室は、青白く不気味な色に染まっていた。全員の顔には悲痛な表情が浮かんでいる。医者からの吉報は、彼らの耳に届くのだろうか?


カチャリ。トイレのドアが閉まる音。

5kmを全力疾走したかのように、ハァハァと荒い息遣い。デニスさんを刺した刺客は、血塗れのナイフを洗っていた。薄暗い部屋。パーカーには返り血がベッタリと付着している。


プルルル!スマホが鳴る。

「あと一週間だけ時間をくれ、約束する!」

「……ありがとう」

第18話をお読みいただき、ありがとうございました!


インドネシアは雨季に入ったようで、毎日雨が続いております。

日本の皆様の地域はいかがでしょうか?こちらは洗濯物が禁忌になってしまいました……(笑)


作者はまだ風邪が治っておらず、鼻声で執筆しております。

ですが、デニスさんのようにICU送りにならない限り、Vol.1完結の第30話まで毎日更新を続けていく所存です。


何せ健康保険に未加入なので……(笑)

せいぜい薬局で買った風邪薬で凌いでおります。どうかご健康をお祈りください。


毛沢東マオゼーのように、鈴鹿ちゃんの「ボヨン」としたところに埋もれて暖を取りたい今日この頃です。

皆様も体調にはくれぐれもお気をつけください。私のように風邪をひいたまま『禁忌の箇所』の話を書くと、熱でデニスさんとシンクロしてしまいますので。


さて、17日間毎日更新を続けましたところ、

2,154PV / 1,466人の方に読んでいただきました。

一人で部屋に籠って書いているだけなのに、千人以上の方に読まれていると思うと、鳥肌が立つ思いです。本当にありがとうございます。


ただ、ブックマークがまだ1なのですが……(笑)

ご安心ください。約束は守ります。たとえブックマークが0でも、第30話まで書き切ります。

……ですが、もしよろしければ、ブックマークを頂けると嬉しいです。はい。

デニスに「日給150円」と言われないためにも。


コメントや評価も、執筆の何よりの励みになります。通知が来ると風邪も治りそうです。


お話ししたい方は、ThreadsとTwitterもやっております。

@trowysan


改めて、応援ありがとうございます!

それでは第19話でお会いしましょう。皆様も病院送りにならないよう、お気をつけて。


Trowysan

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