表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵令嬢の矜持  作者: 大介
第5章 王立学園5年生 建国記念日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

106/106

エピローグ 公爵令嬢の矜持

数えきれない程の悪人を殺し、多くの民を救う事を誇りとしてきました。


何故、私は悪人を斬り殺していたのでしょう?

誰かに指示された訳でも、頼まれた訳でもありません。


幼い私は何を考えて、剣を振っていたのでしょう。


悪人がいるのが許せなかったからですか?

苦しむ人を助けたかったからですか?


お母様の真似をしたかったからですか?


多くの悪人を斬り殺し多くの民を助け皆から尊敬や感謝されているお母様を見てその姿に憧れたのかもしれませんね。


お母様は悪人を斬り殺して戻って来た私を悲しそうな顔で見ていました。

当時の私は分かりませんでしたが今なら分かります。


子供が血塗れになって悪人を斬り殺す。

誰が見ても異常な行為でしょう。


お母様は自分の歩いてきた道に私を巻き込んでしまったと後悔したのかもしれません。

でも、私は過去を後悔することはありません。


多くの人が助かり多くの悪人を斬り殺す事が出来たからです。

しかし私が斬り殺す必要はなかったのではないかと思う様になりました。

それはお姉様のお陰です。


お姉様は私の誇りを理解していました。

そして守ろうとしてくれました。


血塗れになる事や悪人を殺す事を止めようとしただけです。

私はお姉様のお陰で止まる事が出来きました。

心が壊れる事はありませんでした。


殺し続けていれば必ず歪みが出ていたでしょう。


お姉様は私の影響を受けたのか元々そうだったのか分かりません。

誰かを守る為なら殺す指示も出すのです。


見えない人より近くにいる大切な人を守る為です。

私が知っている誰よりも優しいお姉様。

当たり前の事だと思います。


知らない人を助ける為に大切な人が死んでしまっては余りにも悲しい事です。

そんな当たり前の事を私に教えてくれたのもお姉様でした。


私は自分の過去を誇っていただけの小さな子供でした。


それでは私の誇りは何でしょうか?

悪人を斬り殺し民を守る事?

お姉様を守る事?


お姉様の言葉は矛盾しています。

私が悪人を斬り殺し民を守る事を誇りにしていると知っています。

そしてその誇りを守ろうとしてくれていました。


ですが悪人を斬り殺す事を止めようとしていました。


お姉様のお陰で気付く事が出来たのです。

私の誇りは悪人を斬り殺す事でも多くの民を守る事でもありません。


誰かを守る為に剣を持つ。

その姿こそ誇りにして欲しかったのでしょう。


公爵令嬢アンジェリカ。

私は常に剣を持ちます。

剣を手に持ち守ろうとする、その心こそ誇りだったのです。


悪人を斬るのは誰でも良い。

民を助けるのは誰でも良い。

しかし私が指示を出さなければ何も守れません。


女王アンジェリカ。

国を守る為、剣を手に持ち指示を出します。(お姉様の笑顔を守る為です)


私にとって一番大切な事はお姉様とお茶を飲む事、やっぱり癒されます。

これがなければ女王なんて大変なお仕事は出来ません。


「アンジェ。女王様としてお仕事をしてきて下さい」

「分かりました。お姉様はせっかちですよ」


毎日私はお姉様の手を握り一緒に歩いて仕事に向かいます。

恥ずかしがるお姉様の顔があまりに、あまりに可愛くて…。


もう完全に癖になってしまいました。

アンジェリカ達の物語は続きますが、お話としてはここで終わります。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ