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協会支部は軍の施設も含まれていて、かなり大きな建物になっている。
中で錬金術師が兵器の製造をしている事もあり、協会は民営企業にしては国にコントロールされているところが多い。
「さて。ユリアさんは何処に居るかしら。」
「あの、いきなり会って話すのもどうかと思うけど。」
「別に、あの人にも借りはあるし。町であった時もあまり役に立たないし。」
「役に立たないって・・。」
「金髪エルフとしてはエロいけど、あのいやらしさは公職には向いてないわ。」
「も、物凄く変な事を大きな声で言わないで。あれ?でもあの人・・協会の公務と軍の依頼も兼ねてるの?」
「軍隊を指揮する時は彼女みたいな、立場の高い人が監査する事になっているんだけど。ルーン石で射撃の威力が強化された銃器は協会が取り扱ってるから。」
「はぁ。私が見た時は普通の軍人さんかと思っていましたど。」
「私以上に働かされているくせに、どうして美少女でいられるのかしらね。エルフの能力?」
「だから、何で大きな声で言うの?」
そう言っていると、待合室にユリアが来た。
「人をいやらしい目で見るのは相変わらずですね。処分されたいんですか?」
「ユリスティアというエルフの美少女がどれだけ凄いかと、後協会は民営のくせに公務みたいな事もしていることで話題になっていただけよ。」
「そうですね。そこは、協会がそのまま民営化されたせいなので。軍の施設と隣り合ってしまったのは全くの偶然ですよ。」
「何で民営化されたんだっけ?」
「それは貴方が詳しいはずですよね。貴方の父親が軍職で、ギルド職人の行動範囲を広げるためには公職だけではコントロールできないのだから。それで、何の御用でしょうか。」
「えっとね。アレをエクレールに返してほしいのよね。」
「アレ?と申しますと一年前に借りたままの本ですか?」
「それがどんな本か知りたいけど。エクレールが本来持っている場違いの加工品とやらが欲しいの。」
「駄目です。」
にっこりと言われたが、アリシアは下がらなかった。
「あの、やっぱり止めようよ。ユリアに何言っても無駄だし。」
「貴方は根気が足りないわ。あの男を誘惑するスタイルのエルフに負けてはいけないのは人類の使命よ。」
「だから人をいやらしい目で見ないでください。何で貴方は私に対してはおじさんになるんです?」
「だって。民営で仕事しているのか公職で仕事しているのかはっきりしない人がそういう体していると変な妄想するじゃない?」
「貴方、何処まで私を疑っているんですか?大体、はっきりギルド協会は民営企業だとは昔言いましたわよね。」
「言ったけど、あんな風に軍隊まで動員してくると皆不安になるもの。」
「あの美しい軍服と銃器を前にして、何処に不安要素が存在すると思うのですか?」
「ほら、このエルフおかしいよね。」
「私が居るのにこの人、一方的に銃撃してきたんだよね。」
今は協会の制服だが、協会の動向によっては軍隊を動員する事もありユリアが直接指揮をすることもあるが。
アリシアの言う通り、そういった行動力が強すぎる組織に不安や畏敬を感じている人間は少なくない。
「あれは、モニカという少女が危険な能力を持っていると判断したからこそです。それなのに、どうして貴方は・・。」
「危険じゃないし、今は私と一緒に同行することになったから。」
「なっ・・!?」
「つまり、私の個人的な用途に彼女を雇ったから。協会の条約にはちゃんと従ってるし問題ないわよね。」
「貴方、そんな勝手をして・・。いくら騎士とはいえ、そういった行為は認められません。・・・けれど、七つの大罪の事件が終わるまでは、釈放扱いにしてもいいでしょう。」
「え?」
以外な反応を見せた後、ユリアの後ろに何かが浮いてきた。
「はぁ。色々めちゃくちゃな行動してきましたけど。結局のところ、アリシアという貴方には少しおしおきが必要ですね。」
「グレコ、貴方どうしてそこに居るのよ?モニカのペットじゃなかったの!?」
「モニカにペット扱いされるだけでも幸せですが、彼女には精神的に自立してくれないといけませんから。それに、協会の方々と色々話し合った結果モニカの事は理解してくれたようなので。私はこうしてユリアの補佐を務める事を許されました。」
「何だか、裏切ったようにしか見えないんだけど。」
「何を失敬な。むしろ、突然モニカを自分の物だと言い出した貴方にも問題がありますが。ここで自己申告してどうするつもりだったのですか?」
「別に。彼女は私の奴隷にするつもりだからって言いたかっただけなんだけど。」
「どんな趣味の悪い方なんですか。やはり協会の味方についてよかったですね。」
「生意気な黒まんじゅうね・・。でも、それでモニカが納得するかしら。」
「私の脳内恋愛チャートからすると、割と貴方よりもモニカのほうがヒロイン力高いので別に。」
「そんなわけないじゃない!どんな恣意的なチャート組んでるのよ!?」
「だって、貴方最初血液ばら撒いているだけじゃないですか。モニカは倒れた主人公を気遣って抱き着いたのですから。」
「一体どういう感覚で見てるのよ・・・。どう見てもモニカに殺されそうになってる被害者でしょ!?」
「あの、二人とも何の話してるの・・?」
突然変な事を言い出して争っている二人を見たエクレールも困惑していたが、とりあえずまだ話は解決していない。
このまま帰ってしまってもいい気はするけれど、アリシアの気がすまない以上はどうしようもない。




