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フェリペは武器を両手で構える。相手が女とはいえどギルド協会の騎士だ。あまり油断すると倒される可能性はあるだろう。
相手が持っている武器はレイピア、何らかの魔法攻撃を扱うかもしれないがその前に倒せば問題ない。
「自分の言葉を後で後悔するなよ。」
「そうね。」
フェリペの周囲に黒い霧が発生し、魔法陣の回転と共に魔力が強まっていく。
剣身に魔力が集中、彼女の様子からすると本気で自分と凌ぎ合いができると思っているらしい。
地下室で会ったナガトとの闘いの時は、必要以上な行動をすれば間違いでグレコも倒してしまう方法はあった。
あの生き物から聞き出す事は五万とある。そのために目の前の騎士を一撃で最速攻略する必要はあった。
「推して参る。」
魔力が最大限に高まった時、一気にフェリペはアリシアに対し突撃した。
その突撃に対し、アリシアは微動たりともしない。
フェリペはそのまま彼女に対し剣を叩きつけようとした。違和感のある行動に、フェリペはその時点で気づいていればよかったが。
「なっ・・!?」
武器を持っていない左手が光り、フェリペが持っている剣をその拳で払った。
はじき返し、と言った方がいいのだろうか。しかし、素手で普通は剣をパリィする事は普通不可能だ。
問題はそのパリィによって謎の力がかかり、強引な形で剣の軌道が変化して瓦礫に突き刺さってしまう。
一体何が起きたのかフェリペは理解できず、右手に持っているアリシアのレイピアの魔力に触れて感電してしまった。
雷属性。四大元素に含まれない特異な力を持っている事を最初から知って居れば、そう簡単に接近せずにすんだ。
あまりにも理不尽過ぎる、ある一種のチート能力によってフェリペは完敗するに至った。
「脳筋はこれだから困るわね。とりあえず、剣は貰っておくわ。」
ちゃっかりフェリペが持っている剣を回収。
これでとりあえず一段目の目的はクリアした所で、アリシアはこそこそしている物体に目をつけた。
「そこの黒いの。ちょっとこっちに来なさい。」
「ぎくっ。」
グレコは隠れているつもりだったが、とりあえず出てみる事にした。
「モニカの仲間ね。」
「よく知って居ますね。」
「協会本部の偉い人から聞いただけよ。さぁ、こっちにきなさい。でないと殺すわよ。」
ギュイン!!!!と、フェリペから奪った剣が黒い魔力で燃え盛る。
明らかにフェリペ以上の高濃度の魔力が発せられており、明らかにあれに食らったらグレコは確実に死ぬであろうか。
「ダレカタスケテー」
そう言っても誰も来ないのは当然だった。




