○22
アリシアは目を覚ますと、目の前に何故かいる人間に驚く。
「貴方、何で居るのよ!?」
「えっと、お腹は大丈夫?」
「お腹?って、私いきなり刺されたんだ。えっと、そこに居る奴が犯人で間違いないわね。」
「奇襲が失敗するなんて、相当運がいいのね。」
「私、さっき明らかに死んだような気がしたんだけど。とりあえず、貴方。大人しく捕まりなさい。ギルド協会から、侵入禁止地帯に出入りしている少女を捕縛するように言われてるわ。」
「明らか貴方見た目で判断してない?」
「いきなり人を刺してきたさ奴が言うか!」
「はあ。ちょっと面倒になってきたから。とりあえず。」
少女は右手を上げ、彼女のすぐ下の床を爆砕した。
埃が撒き散らされ、少女はそのまま下の階へ降りる。
「に、逃げられた?!」
「まってアリシア!」
「ぐあっ!?」
少女を追おうとしたアリシアを、突然エクレールが足を掴んだせいで床に衝突した。
「いたたた、いきなり何するのよ!?」
「またアリシアが大変なことになると思って。あれ?もう一人は?」
「へ?」
僕は少女に連れ去られることになり、二人から引き離されることになった。
まさか、少女に抱き上げられるだなんてある意味死にたいが。
そのまま少女により僕は地下と思われる場所まで来てしまった。よく知らない場所までいくと、雑に床に放り投げられる。
「全く、何なのあの人。あの魔法といい性格といい、私より人智超えてるわ。」
「えっと、君はエクレールの友達なのか?」
「はあ?」
その反応からすると違うようだ。
「人質のくせに威勢がいいのね。殺されたいの?」
「君は、アリシアからは断片的には聞かされたけど。何者なんだ?」
「この屋敷で生れ育った女の子、たったそれだけのことよ。」
そい言うと、少女の周囲に黒い物体が飛来する。
コウモリの羽のようなものが付いているが、彼女の仲間だろうか。
「何やってるんですか。毎回酷い目立ち方して。このまま私たちが生きていられると思うんですか?」
「今日はたまたま変なのに付きまとわれただけよ。屋敷の中に行けば少しは驚くけと思ったけど。まさか三人も入るだなんて。」
「もしかしたらあの人たちに居場所がばれるかも。そうなったら私はとりあえず力を返してもらいます。」
「嫌よ。これが無いと生活できない。」
「いやできるでしょ?何で悪魔よりも悪魔みたいなことしでかすんですか。で、この人は何なんです?」
「人質。とりあえず牢屋に投げ込む。」
そして、再度担がれた後に牢屋へと投げ込まれる。
非常に雑な扱われ方をしたが、これも運命なのか。
「あの、せめて名前は?」
「そんなの無いわ。」
「名前というか、魔法名はあるんですけど。この方はあまり使いたくないようなので。魔法名はモニカ、私の契約者として登録しています。」
黒い物体が近づいてくる。とりあえず、アリシアみたいに凄惨な事にはならないか心配だった。




