表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で騎士の奴隷となった日  作者: 時川
始まり、森から屋敷へ
PR
17/131

○17

本当は今すぐにでも帰りたかった。

しかし、名前の知らない少女は何処までも前に進む。

エクレールは自分がよく知らない場所で、その場所で発生する異臭で鼻をつまんでいた。

「あの、これ何ですか?」

「知らないの?」

「物凄く嫌な臭いが。」

「死体の匂い。」

「え?」

「死体といっても、新しいものよ。この町の住民はもう居ないし。居たとしても白骨化している。多分、その匂いはこの屋敷の中にあるもの。」

「どうして、こんな真似をしてるの?下手をしたら貴方も危ないじゃない?」

「健康面なら問題ない。この屋敷の中は、今はもう死体の墓場だから。」

「な、なんの?」

「動物。私が今日に至るまで、自分が生きるために動物たちの命を奪うしかなかった。衛兵やギルド協会から逃げて隠れるためには、こうするしかなかった。」

「別に、悪意があってしたわけじゃないんでしょう?」

「悪意ね。無ければいけど。」

「協会の人にちゃんと言えば、貴方の事はちゃんと分かってくれるはず。」

「エクレール、貴方は恐らく。あまり私とは居ない方がいい。」

「私、実を言うと道に迷いやすくて。本当は明日にでも別の町に行きたいんだけど。」

「そう。」

「貴方と私ならきっと苦難を乗り越えられる!」

「怪しいにも程があるわ。」

「そんなこと言って。ほら、包帯外して私を見る。私の決意を信じられないでしょう?」

「別に。私はこの屋敷を守りたいだけで、貴方は私の物だもの。決意なんて知らないわ。」

「はい?」

全くといっていいほど、エクレールは何も理解していなかった。

二人の周囲に突然、兵士たちが現れ銃器を向ける。

衛兵たちが呼んだ軍人というのは分かっているが、少女にとっては今更自分を排除しようとする事は気にしていた。

「あっ、貴方。」

エクレールたちの前に、彼女が知る人物が現れる。

「久しぶりね。エクレール、どうでもいいけど何回仕事を邪魔したら気がすむのかしら。」

金髪の女性は、長い派手な銃器を右手に持っている。

隊長クラスのハットを被ったその姿は、エクレールにとっては馴染みのある格好だ。

「邪魔って、どういうこと?」

「そこに居る時点で貴方は障害となっているの。」

「ユリア、だからどういうこと?」

「その少女を発見した場合、射殺する命令が下ったの。本当なら可愛そうだけど、10年前の連続殺人の犯人であれば容赦はできないわね。」

右手が挙げられる。エクレールは彼女のセリフが理解できず、

「撃て!」

その容赦のない号令により全兵士の銃が発砲された。

単発とはいえ、数十人による射撃となれば熊一体は倒せる威力になる。

しかし、その銃弾は全てエクレールの魔法防御により防がれていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ