○16
外に出ると、待機していたアリシアが居た。
「遅い。」
「アリシアは朝早いのか?」
「言っておくけど、これから先はのんびりしていられないんだからね。町の方に行くだけでも貴方に危険が及ぶ可能性はあるんだから。」
「それは分かってるけど、昨日言った女の子と会ったらどうするんだ?」
「捕まえるか、もしくはね。正気じゃない場合もあるから注意することね。」
そして、アリシアはスフレに目を向ける。
「貴方、何でついていく気になってるの?」
「私もサポートします。というか、お姉ちゃんを探さないと。」
「見つけられたらいいけど、私たちがが行く場所には居ないんじゃない?」
「それもそうですけど。アリシアさんと居れば恐らく見つかるかもしれません。」
「なら遅かったわね。昨日私会ったけど、もう何処かに行ったわ。」
「何で捕まえてくれないんですか!?」
「私は仕事中だもの。」
「ワーカーホリックは理由になりません!」
「大丈夫よスフレ。あいつならきっと例え凍土の中でも生きていられるわ。」
「そんな事出来る人は貴方ぐらいです。何でみんなお姉ちゃんを止めないんですか!?」
「エクレールを止める方法が分からないというか。下手をすると私が被害者になるもの。貴方は知らないけど、エクレールと仕事をしていた時は何度も死を覚悟したわ。」
「お姉ちゃんが仕事を辞めてからは別に問題ありません。」
「スフレはお留守番できる?」
「子供扱いしないでください。アリシアさんだってお姉ちゃんより胸が無いんだから。」
「へえ。エクレールの妹さんはお姉ちゃんのことが好きなのね。」
何の話していたんだっけ?とナガトは首を傾げた。
「そろそろ行かないか?」
「お兄ちゃんは私と行きたいですよね。」
「いつから僕の妹になった。スフレは魔法とか使えるのか?」
「はい。並大抵の男には負けません。」
「じゃあいいだろう。」
「勝手に決めないでよ。」
アリシアはそう言っているが、今はすぐに移動したい。
「アリシア、エクレールは一応同僚だったんだろ?少しは心配しないと。」
「ふん。あの子なら一人でも充分だし。婚約者だって問題ないでしょう?」
「あの、アリシア?」
「全く。何で毎回あいつは問題を増やすのかしら。もしまた魔物に追いかけられていたら、次は命中させてやるわ。」
何を命中させるのかは分からないが、一応スフレを同行させることになった。
「そういえば、お兄ちゃんって何処の人なんですか?」
「異世界?」
「へ?」
目的地までの間、スフレは色々とナガトの事を聞いてきた。
エクレールと違って変なことは言わないが、やはり姉妹なので見た目は似ている。




