イリナ視点
ーーー1週間後ーーー
あぁ、辛すぎる。これなら確かに1ヶ月もあれば余裕でアイツらのことなんか抜かせそうだ。まずね、バジャーさんとか他の使用人さん達が強い。
翌日から周りよりも100倍の速さで時間が進む空間に閉じ込められて外の時間で3日間(ちなみにその空間の中では300日。つまり約1年弱)その期間使用人さん達よりも更に化け物気味たヴェルヘイム様の側近のリナ様とセバ様から訓練を受ける。
何この人たち!?人間じゃないでしょ!?
おかしすぎるって!最初は変な薬とか人体改造とかそういう事だと思ってたけど
これはある意味そういうのよりも酷い笑笑
この前リナ様に上級鑑定魔法を教えてもらったので自分のステータスを見ることができるようになった。
名前:イリナ
種族:人族
Lv:283
体力:50000/50000
魔力:25000/25000
力:500
防御力:300
素早さ:200
称号:Cランク冒険者、裏切られし者、シエル家使用人2期生
シエル家使用人2期生ってどういう事?
バジャーさんとかシリカさんとかが1期生なのかな?
というか宮廷魔法使いでLv75位だって聞いたから私結構凄いのでは!?って思ったりしたけどそもそも使用人のバジャーさんとかシリカさんとかでさえ桁が違うんだよねぇ...
リナ様とかセバ様とかヴェルヘイム様とかのLvっていくらなんだろう...
上級魔法を詠唱しないと使えない私に対してヴェルヘイム様は2日前に極越魔法が無詠唱で使えるようになったぞ!とか言ってたしね。そもそも極越魔法ってなんですか?って感じよ。シリカさんとかは上級魔法と超級魔法の少しなら無詠唱で撃てるって言ってたからそこを目標にしよう。
というかSランク冒険者を憧れてた時代が懐かしい。これなら皆余裕でSランク冒険者レベルを超えてるから取ろうと思えばいつでも取れるよね。
と思っていると...
何やら今日の夕飯後に話があるそうだ。
ーーー夕飯後ーーー
「これから1週間、訓練の合間にそれぞれ自分達の冒険者ランクを最大限上げておいてくれ。パーティを組んで回ると効率的だからおすすめする。この際だからシエル家の"倉庫"を屋敷の使用人全員に解放する。倉庫には私やリナ、セバがこれまでに倒してきた大量の魔物の素材がまとめられている。それぞれ素材の札に書いてある最低ストック数を下回らない数ならいくらでも持って行っていい。しかし注意点がある。倉庫では自分の強さの9割以下の魔物の素材しか見えないし触れないようになっているぞ。それと時空魔法で時間を止めているから中の魔物は倒した直後の状態と変わらないからギルドの依頼の報告にも使っていい。もうお前たちは余裕でSランク冒険者を超えた力を持っているからな。あ、そうそう、メイズはやらなくていいよ。冒険者として名を知られると色々とありそうだからね。」
なるほど。これで一気に冒険者ランクを上げるのね。
「「「わかりました。」」」
それから皆でシエル家の倉庫に行った。
やばい。広さがえぐい。
これまでにどれだけの魔物を倒してきたのか想像もつかなかった。何せ見渡す限り素材の棚。棚。棚。
上を見ても棚
右も棚
左も棚
前も棚
後ろも棚
"私が見える範囲"でさえ無限に広がっていると思える。それと魔物の素材の数がえぐい。例えばストーンゴーレム(Cランクの魔物)の核なんかはストックの数が...1万5千個で最低ストック数が1000って....
もはや驚きレベルではない。
それから1日かけて倉庫を見て回った。
シリカさんやバジャーさんは自分に物凄い身体強化魔法を掛けてすごい速さで見て回っていた。私なんかには到底おいつける速さじゃない。
ーーー1週間後ーーー
私たち使用人は皆Sランク昇格試験を余裕でクリアしてSランク冒険者の印であるプラチナの冒険者カードを貰った。この一週間でSランク冒険者の数が3倍になったとか....
「ちなみにヴェルヘイム様のランクは何ですか?」
「ん?僕はらんくエック...Sランクだよ。」
「え?」
「いや、Sランクだから安心してね。」
「んん?」
「と、とにかくとりあえずこれでダンジョン探索の時に動きやすくなったね。」
エック...
エックス?
X...そんなランクは無いはずだよね...
え?
そんなまさか...まさかね。
まさか...ね。




