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古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
第十章 地の力 爆散!

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195 ミシェルさんの秘密

ミシェルはソルたちに何を話すんでしょう?

『僕はね、明日の爆散が成功してもしなくても、姫様たちの世界へ行くつもりなんだ。レナとシイナを守り切れたら、姫様たちの世界へ連れて行ってもらえるように約束してる。ソル、サラ、僕と一緒に行かないかい?』


 ── えっ? ミシェルさん、レイアーナさんたちとそんな約束してたんだ! 


『僕はね、この世界に未練がないんだよ。他の人より早く大学を卒業して、ビジネスでも成功して。順風満帆って他の人には見える生活してたけど、やりたいことが簡単に実現しすぎちゃって。生きがいっていうのかな、心からやりたいと思ってそれを実現するエネルギーみたいなものを感じられなくなってたんだ』


 ミシェルさんの話は続く。


『なんかつまんないなーって思ってた時に、レイアーナ姫が現れたんだ』


 ミシェルさんは空を見上げながらうっとりした様子で言った。


『衝撃だったよ。美しい水色の髪がきらめいて、濃いラピスラズリの瞳に見つめられた瞬間、僕の体は雷に打たれたみたいに震えていた。世界にはこんなにも美しい人がいるのかって。そんな姫様に『協力者になってほしい』って言われたんだよ? 夢なら覚めないで! って心の中で叫んだよ。そしたらさ、姫様たちはまさかの異世界人で。僕は夢中になって彼女たちの世界の話を聞いたんだ。姫様たちの世界にはね、君たちみたいな精霊がどこにでもいるらしいよ』


 ── そうか、だからレイアーナさんは精霊さんのことを知っていたんだね。


『五つの国があって、それぞれの国を守護する精霊王がいる。姫様たちのいるエミューリア王国は風の精霊が守護する国なんだ。だから風の精霊の力を借りて、『風の護り』や『風の盾』みたいな魔法が使える』


 ミシェルさんはぐっと手を握りしめた。


『この世界では体験することができない精霊と魔法の世界から彼女たちは来ていたんだ。しかもその辺にころがっているファンタジー小説とは違って、ちゃんと文明も進化している。彼女たちの宇宙船がそれを証明しているよね。姫様たちが月にある学園へ行くのは、精霊の力が及ばない場所で思念波の訓練をするためらしい。僕は転生したらね、その学園に通えるんだよ』


 ミシェルさんの瞳が輝いている。


『姫はね、僕が苦しまずに逝ける方法も知っているんだ。もう僕が行く準備は整っている。レイアーナ姫と別れて生きていくなんて僕には耐えられない。僕はね、未来の可能性に賭けることにしたんだ』


 するとソルが言った。


『俺はレナが行くなら、行くよ。でもレナがここに残るんなら、俺は行かない。俺のことをレナが忘れてしまうなら、また思い出してもらえばいいだけだ』 


 けれどもミシェルさんは言った。


『厳しいことだけど、言うよ。この世界にいる限り、君はレナの役には立てない。もしも次に同じようなことがあれば、彼女は確実に死ぬよ。今回は他の協力者の受容体があるから何とかなったけど、次は彼女たちだけで対処することになる。彼女たちの力だけなら、きっと勝てない。それはソルにもわかるだろう?』

 

『俺がもっと強くなればいい!』


 ソルが叫ぶように言う。ミシェルさんは静かな声で言った。

 

『そうすれば君はもっと多くの人に姿を見られることになるね。君の存在がこの世界に知れ渡るだろう。そうなったら、レナはもっと大変な目に会うことになるよ。世界中の人がレナに注目し、助けを求めるようになるだろう。それは、レナにとって幸せかな?』


 その時、強い力で体が揺さぶられ、思念体が引き戻された。


「れーちゃん、大丈夫!?」


 大声で呼ばれて目を開けると、目の前にしーちゃんの顔があった。


『しーちゃん?』


 どうしたの? って言おうとしたけれど唇が動かない。


 体が重い。


「れーちゃん、さっきまで思念体が外に出てたでしょう? 目が覚めたられーちゃんの体が全然動かないからおかしいと思ったんだ。よかったー、戻ってきてくれて」


 私の思念体がないことに気付いたしーちゃんが呼び戻してくれたみたいだ。思念体が体の外に出ている時間が長いと命の危険があるって言われていたのに、ミシェルさんとソルの会話が気になってすっかり忘れていた。


『何があったの?』


 外にいたミシェルさんが慌てた様子で車の中に入ってきた。


「れーちゃんが思念体で外に出てたんだよ。あたしが気付いた時には体が冷たくなってきてたんだ」


 ── え? そうなの?


 気づかないうちに危ない橋を渡っていたみたいだ。思わずゾッとした。


 でも、体が動かないどころか声も出せない。すると、しーちゃんが私のスマホを左手に、右手に別の思念石を持たせてくれた。途端にものすごい量の思念波が体に流れ込んでくる。


 同時に少しずつ体が楽になってきた。ゆっくり何度も深呼吸する。


 ほっと大きく息を吐いてみる。体があたたまってきたのがわかる。ゆっくりとなら動かせそうだ。


『レナ、大丈夫?』


 ミシェルさんが心配そうに顔を出した。


「すみません、もう、大丈夫、です」


 ゆっくりとなら声も出る。良かった……。


『レナ、大丈夫か!?』

『マスター、何があったのです?』


 ソルとサラもミシェルさんと一緒に中に入ってきたみたい。


「ごめん、なさい。夢を見てると思ってたの。思念、体で、外に出てるとは、思ってなかった、から。しーちゃんが呼び戻してくれなかったら危なかったかも。ありがとうね、しーちゃん」


 


 

ミシェルさんの告白にびっくりの怜奈。ソルの言っていることは怜奈からすれば想定外。

怜奈の出した答えは……?


それでは、また2週間後にお会いしましょう。

皆様に、風の守りが共にあらんことをお祈りいたします。

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