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古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
地球編 第九章 予兆

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165 暴走する精霊さんを止めるには?

怜奈に記憶をもらった精霊さん。

何かアドバイスをくれるようですが……?

 その時、精霊さんがくるりと回ると言った。


「レナ チノチカラ ナクシタイ アッテル?」

「ちのちから?」

「レナガ ミセテクレタ チノチカラ ツヨクオオキイトコロ チノチカラ アツマルト クズレテ オオキナ ナミ オコル ダイチノイカリ ヨビサマス」


 そう言いながら精霊さんはふわりと浮き上がり、


『ルルル……』


 と、以前にも聞いた高い音を出した。すると、木々の間からいくつもの水色の小さな光が現れ、吸い寄せられるように集まってくる。精霊さんは丸い身体から両手をにゅっと出してくると、集まった光の粒を寄せ集めておにぎりを握るみたいにまとめてみせた。水色の小さな光の玉ができあがると、


「セイレイノチカラ イッパイ二 ナルト コワレル」


 そう言って指先でつつく。光の玉は明るい光を放つと、消えてしまった。


『ソハ シゼンノコトワリ アツマリ チリ ヨセテハカエス ナミナレバコソ……』


 精霊さんが歌うように言葉を重ねている。けれども何を言っているのかよくわからない。


「ごめんなさい、精霊さん。何を言っているのかよくわからないの」

『ねえ、セイレイさん。僕から質問しても答えてくれる?』


 けれども精霊さんは聞こえていないのか、そのまま何かつぶやき続けている。その間、少しずつ水色の光がどこからか寄ってきては精霊さんの中にすい込まれていく。


「精霊さん、ミシェルさんの質問に答えてくれる?」


 すると精霊さんは、


「レナノ タノミナラ イイヨ」


 と答えた。ミシェルさんが精霊さんに近づく。


『僕たちは大地の力をさっきの爆散を使って散らせたいと思ってるんだ。そのためには、まず大地の力を満たした状態にする必要があるってこと?』


 すると精霊さんはふるる、と細かく身体を震わせて答えた。


『チカラ ミチルト コワレル ソハ シゼンノ セツリ』

『それって僕たちにもできるのかな?』

『レナノ チカラデ アツメレバイイ』

「え? 私の力?」

『シゼンノ チカラ アツメテ ミタスハ ヨリツヨキ チカラナレバ ……』


「あー! 何言ってんのかさっぱりわかんないよ!」

『しっ。少し黙ってて』


 しーちゃんがブチ切れてわめきかけるとミシェルさんが指に口を当てて首を振った。ミシェルさんは黙って精霊さんの言葉を聞いている。


「ミシェルさん、精霊さんの言葉がわかるみたいだね」

「え、そうなの?」


 ミシェルさんは額に人差し指を当ててトントンと軽くたたきながら精霊さんの言葉を聞いている。


『なるほどね……そういうことか。だとすると……』


 ミシェルさんが精霊さんにまた話しかけているけれど、難しくてよくわからなかった。


「ねえ、れーちゃん。精霊さんって思念波を使うと集まってくるの?」

「え? そうだね……」


 ミシェルさんをじっと見ているときに突然質問されてとまどっていると、


「あたしが思念波使っても集まってくるのかな?」 


 とあごこぶしを当てたしーちゃんがつぶやくように言った。


「しーちゃんには精霊さんはどう見えてるの?」

「どうって、あそこでぐるぐる回りながらなんかしゃべってるよね?」

「うん、そうなんだけど精霊さんの周りには小さい光が集まってきているの。それを取り込みながら話してるよ」

「へぇー、そうなんだ……だめ、あたしにはやっぱり見えないや」


 しーちゃんは目をらして精霊さんをじっと見つめてから残念そうに言った。


 ── ということは、さっきの爆散の時もやっぱり見えてなかったんだ……。


「あのね、しーちゃんが受容体に思念波を集めてた時、精霊さん集まってきてたんだよ」

「え、そうなの? あーあ、あたしにも見えたらなー。そしたらあたしも精霊さんを仲間にできるかも知れないのに!」


 ── 仲間、なのかな?


 レイアーナさんに言われた忠告を思い出した私は、しーちゃんの手を取ると思念通話で話しかけた。


『仲間、じゃないと思う』

「え、どういうこと?」

『精霊さんを仲間にしたわけじゃなくて、精霊さんにかれてるんだってレイアーナさんは言ってたの。精霊は気まぐれだから信用するなって。さっきもいきなりミシェルさんを攻撃したでしょう?』

『そういえばそうだね。……でも、やっぱり仲間にしたーい! ……あ、ごめん!』


 いきなり強い思念波が頭を直撃し、思わずうずくまってしまった。


「ごめん、ごめんって。うっかりやっちゃった。大丈夫? れーちゃん」

「頭がガンガンしてる……」


 その時、


『レナ、イジメタ?』


 と精霊さんの声が聞こえた。私は咄嗟とっささけんだ。


「しーちゃん、風の盾!」

「わかった!」


 しーちゃんが風の盾を出すのと同時に、精霊さんから鋭い風がしーちゃんに向かって放たれる。


「あっぶなー」


 精霊さんの風は無事しーちゃんの盾に防がれた。


「精霊さん、私の友達を勝手に攻撃しないで!」

『レナ、オコッテル?』

「怒ってるよ! 」

『レナ イジメラレテナイ?』

「いじめられてなんかない。それよりも勝手に攻撃するなんてひどいよ!」

『ニンゲンノ キモチ ムズカシイ オレ キメタ レナ オレノ アルジ ニ スル』


 そう言うと精霊さんは私の前に来て、


『テ ダシテ オレノ ナマエ レナニ ワタス ヨ』

次回、怜奈は精霊さんの主になるのでしょうか?

二週間後をお楽しみに!


そんなー、早く続きぷりーず!と思われたら、

ぜひ いいね♡、ブクマ、⭐️で応援してください

感想もお待ちしています。読み専でアカウントの無い方でも感想は書けますので、ぜひ!


それではまた二週間後にお会いしましょう。

今日はクリスマスイブですね。

良いクリスマスをお過ごしください

皆様に、風の守りが共にあらんことをお祈りいたします。

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― 新着の感想 ―
精霊さん、可愛いだけじゃなくてやっぱりかなり暴走気味なんですね。 でもそんな精霊さんをファンタジーと言って喜ぶミシェルさん。しかも精霊さんの言葉がわかるようですし、さすがに強いですね! そして精霊…
れいちゃんは精霊さんの主になれるのか!? そしてしーちゃんも何か動き出しそうですが果たして!? 続きも楽しみです(* ॑꒳ ॑* )⋆*
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