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古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
地球編 第七章 思念波の威力

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詩雛のひとりごと2 つづき

前回きりのいいところまでいかなかったので、

続きです。


しーちゃんのひとりごとをお楽しみください。


加筆修整しました(05.12.17)

 あたしがれーちゃんにそう言うと、れーちゃんはびくっと体をふるわせてから、そーっと右奥の方に視線を向けた。


 ん? これはれーちゃん、最初から気付いてたな。気付いたけど見なかったフリをしたんだ。……面白いじゃない! ますます気になったあたしはれーちゃんの腕をつかむと、ずかずかと入口にまで戻り、右側の壁をじーっと見る……見る……やっぱり良く見えないや。


 そこで懐中電灯を点けると、ゆっくりとその光を動かしていく。するとしーちゃんも同じように後から照らし出した。なんだ、やっぱり興味はあるんじゃない。手元が震えてるみたいだから、怖がってるのかな? 

 

 父さん達のいるところよりも右側からゆっくりと照らしていく。最初に茶色いかたまりが見えた。細長いそれは見ただけでは何かわからない。横でれーちゃんが息をむ音がしたから、歴史的には価値があるものかもしれないけど、正直どうでもいい。お宝に見えないものはスルーだ。


 さらに横を照らすと、よろいがあった。びているからピカピカしなかったんだね。形がそのまま残っている。これはお宝なのかもしれないけれど、あたし的には今は魅力みりょくを感じない。他に気になるものがあるからねっ。

 

 れーちゃんはじっくり見たそうだったけれど、あたしがライトを動かすと黙ってついてきた。壁伝いにゆっくりと明かりを動かしていく。右奥の壁には何も変わったところはないように見える。問題はここからだよっ。


 さっき人影が見えたところをゆっくりと照らしていく。すると、そこには透き通って見える不思議な人が二人立っていた。

 何? この人たち? 違和感ありまくりなんだけど。


 その人たちの格好かっこうは、アニメやゲームに出てくる戦闘タイプのキャラそのまま。サラリとまっすぐで綺麗きれいな水色の髪に、あい色にきらめく瞳。現実にはあり得ない組み合わせだ。細くてスラリとした体はピッタリしたバトルスーツみたいなものに包まれている。ちょっとカッコイイかも。


 ……それにしても、何でこんなところに? そもそも何これ? お化けにしては綺麗過ぎるし。まさか最近の幽霊ってコスプレするとか?


 ハッ! もしかしてあたし、初の幽霊遭遇(そうぐう)しちゃった!? ……面白いんだけどっ!


 思わずじーっと見ていたら、奥の背の高い方の女の人がゆーっくりとこちらを向いた。そして、ゆっくりと口を横に開くと、ものすごく凶悪な顔で笑った。


「ぎゃああ!」

「ひょええぇっ!?」


 思わず大声を出してしまい、古墳の中にいた全員が一斉に振り向いちゃった。しまったー。


 父さん達がどうしたのか聞いてきたけど、おかしいことに誰もあの二人が見えてないみたいだ。れーちゃんとあたしにしか見えてないっぽい? 何、このおいしい展開! これは是非ぜひともなぞを解明しなくちゃだよね!


「れーちゃん、行くよ」


 れーちゃんに声をかけると、手を引っ張って二人にズンズン近づいていった。


 左側の人の方が背が高くて年上っぽいね。きつめの顔の美人さんだ。さっきの凶悪な笑顔がうそみたいに無表情になってて、前を向いたまま動かない。そのとなりの人はカワイイ女の子って感じだ。あたしたちよりは年が上っぽい。高校生くらいかな? こっちの人も、前を向いたまま動かない。


 うーん。何もしてこない、ってことなら心配ないよね? まずはじっくり観察させてもらおう。隣でれーちゃんが震えてるっぽいけど、逃げ出さないってことは大丈夫だよね。れーちゃんも二人に興味があるにちがいないよっ。


 んー。見れば見るほどキャラクターのコスプレっぽいけど、残念ながらあたしが知ってるものじゃない。小さい方の人はボカロのリーシアに似てるよ。笑ったらきっとそっくりだ。


 だけど、これだけ観察してても彼女達は動く気配がない。面白いじゃない! よし。ならば、声をかけてみよう。


「あんたたち、何? 幽霊なの?」


 すると、手前にいた女の子の方が首を急に動かしてあたしを見た。ふんわりとリーシアそっくりの笑顔を向けると、スッと右手を動かして目の前の地面を指差す。


 ん? あそこに何かあるのかな? そっちを見ても暗くてさっぱりわからない。懐中電灯の明かりを女の子の指先に当てて、そこからたどって先の地面を照らしてみたけど、よくわかんない。何度か往復させていると、地面がキラリと光った気がした。え、お宝!? この人、お宝のありかを教えてくれてるの? これは、行ってみるしかないよね?


 れーちゃんを連れて光った場所ヘ行ってみた。地面には白く光る小さな欠片かけらがいくつも散らばっている。これ、なんだろう? 小さすぎて何なのかわかんないよ。れーちゃんに聞いてみたけど、ビクビクしているれーちゃんは何も話してくれない。れーちゃんめちゃくちゃ怖がってるよ。仕方ないから、とりあえず大きい方の女の人がれーちゃんに向かって示した地面も見に行って見ることにした。


 こっちの地面には、うす青い欠片がばらばらと落ちている。


「れーちゃん、この粒々(つぶつぶ)って……」

「うん、たぶんぎょくみたいなものの破片はへんかな」


 ……うーん。形が残ってたらお宝確定だったのに残念すぎるー。れーちゃんがそうっと一粒拾って手の上で転がした。すると、突然女の人の方から青色に光る小さな粒がふわりと飛んできて、れーちゃんの手の上の石に当たった。その光が石にい込まれていくと同時に、


「ひゃっ!」


 れーちゃんが小さく悲鳴を上げた。


「れーちゃん?」


 驚いて声をかけると、


「頭の中に声が……」


 とつぶやいて頭を押さえている。れーちゃんはそのままうずくまってしまった。


「れーちゃん、大丈夫?」


 心配になって顔をのぞき込むと、青い顔で頭を押さえたまま、


「しーちゃん、さっきのところにあった白い欠片を拾ってきて」


 と言う。わけがわからなかったけれど、とりあえず言われた通りさっき白い欠片が落ちていた場所ヘ向かった。入れ替わりにおじさんがれーちゃんに話しかけている。そのままれーちゃんのことはおじさんに任せて、あたしは二人の前を通り抜けると白い欠片を探した。


 白い欠片は棺と棺の間にいくつも散らばっている。あたしはなるべく大きそうな欠片を拾った。すべすべとはしてるけど、ただの石の欠片にしか見えないよ?


 首をかしげていると、ふわり。今度は女の子の方から青い光が飛んできて、あたしの手の上の欠片にスッと入っていった。


 ── 何、これ?


 と思っていたら、頭の中にやわらかい声が響いてきた。


ここがきりがいいのかと言われると(汗)

ですが、とりあえずここまで。

怜奈との違いがすごい。さくさく進みますがとリこぼしが多いです。話聞いてないな(笑)


次回から本編に戻ります。


コラボも是非読んでみてくださいね!


 https://ncode.syosetu.com/n0156hr/



面白いな、続きが気になる!っと思っていただけたら、ずーっと下の方にある⭐️をポチポチポチっと押したり、ブクマ、いいねで応援してください。


感想もらえるとまりんあくあが大喜びします。レビューいただけると、変な舞いを踊って喜びます。


それではまたお会いしましょう!


皆様に、風の恵みが共にあらんことをお祈りいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] しーちゃんの視点ではこのようになっていたのですね。凶悪そうな笑顔、というのが目に浮かぶようでとても面白かったです。そして、しーちゃん本人もとても面白がっているのがよく伝わってきました。彼女…
[一言] まりんあくあ様こんばんは! しーちゃんサイド楽しいですねぇ(*´ω`*) どちらかと言えば面白い方向にいってしまうのが俺なので素晴らしく共感できます! また楽しませていただきますね(*´ω`…
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