ステータス
僕は両親が出て行ったのを確認してから「ステータス」と唱えた。
《ステータス》
ゾルン・アルフレッド レベル1
ユニークスキル
・神殿
スキル
・魔神の加護 ・全魔法適正 ・成長補正 ・マジックボックス ・武術、剣術の心得
称号
・真王国公爵家長男 ・魔神の使徒
脳裏に浮かび上がった文字をなぞるうち、僕の口元は自然と歪んでいった。
ゾルン 「……っ、はは。笑えるな。あんなに惨めだった僕に、今度はこんな『力』が宿っているなんて」まず目 に飛び込んできたのは、ひときわ異彩を放つユニークスキル『神殿』の文字だ。その効果の詳細はまだ 未知数だが、魔神ザラムが授けてくれたものだ、ただのスキルであるはずがない。そして、称号にある 『魔神の使徒』。あの日、暗闇の中でザラムと交わした契約。鈴木司という「人間」を捨て、復讐という 対価を支払って得た地位。それが明確にシステムとして刻まれていることに、ゾクゾクとするような昂 揚感を覚えた。(全魔法適正に、成長補正……。僕を『出来損ない』と突き放したあの家族や、ストー カー扱いした凛たちに、これを見せてやりたいよ)前の世界では、どんなに努力しても報われなかっ た。けれど、この世界では違う。呼吸をするだけで強くなり、指先一つで世界を書き換えられる予感が ある。「見てろよ……。今度は僕が、君たちの運命を弄んでやる。僕を『ストーカー』にした君たち が、今度は僕から逃げ惑う番だ」ゆりかごの中で、僕は自分の小さな手を見つめる。




