共生 11
レオ視点に戻ります。
すみません!最初の五百字ほどしか投稿できていませんでした!現在修正済みです。
何か恥ずかしいことを話されそうになって慌てたリオに、引きずられるようにベロニカさんの家から連れ出されて、私たちは王都へと転移した。
実は夕食を食べてすぐにリオを迎えに行き、そこで話し込んでしまったので、あたりはすでに真っ暗だ。酒場も閉まっているし宿も施錠されていたために、窓からこっそり入る。誰にも見つかっていないことを確かめると、二人で顔を見合わせて小さな声で笑い合った。
ようやく笑いがおさまった頃、ドアがノックされて師匠が入ってきた。あれ?鍵は私が持ってたのにどうやって入ってきたんだろう。師匠はすたすたと私たちのところに歩いてきて、ごちん、と拳骨を落とした。
「「いたっ」」
思わず声が出る私たちを見下ろして、師匠は言った。
「勝手にいなくなるんじゃねぇよ。心配するだろうが」
そうして大きなため息をついて、今度はぐしゃぐしゃと頭を撫でる。
「無事でよかった」
ぽつりとつぶやいた師匠に、私たちは黙って撫でられていた。
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それから数日、私たちは旅支度をしながら街を巡った。きれいな布を買っておいて、小物を作るつもりなのだ。あ、素敵な糸が安いから、何か編んでもいいかも。とあれこれ見ていて、師匠に買いすぎだと怒られたりした。
いよいよ明日出発だという日に、宿の前に一台の馬車が乗り付けた。降りてきたのは身なりのいい男性で、師匠に話があるらしい。いい機会だからと師匠が同席させてくれたので、私たちも一緒に話を聞いた。
「私はスワルド家で執事をしている、アンドリューと申します。キール、という方の歌声を当主が気にいられ、明後日行われる演奏会に参加してほしい、という伝言を預かってまいりました」
「ス、スワルド家の演奏会!?」
なんだそれ、と内心首をかしげていると、師匠が聞いてくれた。
「あの、音楽の目利きに関して右に出る者はいないというスワルド家の演奏会ですか?」
「そうです。ご参加いただけるようでしたら、明日までに唐家にこれを持っておいでください」
アンドリューさんは封をしてある手紙のようなものを置いていった。師匠はしばらく一人でぶつぶつ言っていたが、突然立ち上がって言った。
「お前ら、出発は延期して、演奏会に参加するぞ!」
共生の章は今回で完結です。次回投稿日は日は未定となっております。




