第二話 いざ異世界へ
「あぁ、そうだ。“転生特典”について話しておかねぇとな」
神(自称)━━━これから転生させてくれる恩人、いや、恩神に(自称)は失礼だな。これからは神と呼ぼう。神はそう言って思い出したかのように話し始めた。
「“転生特典”っつーのは字の通り転生した際に神が与える特典のことだ。大きく分けて3つある」
そんなものが与えられるのか…。本当にラノベの世界みたいになってきたな。やはり神としても転生させた人間がすぐに死ぬのは心苦しいのだろうか。
「1つ目は“言語理解”だ。その世界の言葉は普通に使えるようになる。もちろん読み書きもなんの問題も無い。2つ目は“鑑定スキル”。Lv1だが何もないよりもましなはずだ」
この2つは普通にありがたい。せっかく転生したのに何もわからない、人にも聞けないじゃ詰むからな。
「そして3つ目は“ステータスの大幅上昇”または“ユニークスキル”。説明はいらんだろ。日本じゃこういうのは漫画やゲームでよくあるからな」
確かに説明はいらんな。しかしステータスかユニークスキルか…。悩ましいな。せっかくだったらどっちもくれればいいのに。…一応聞いてみるか。
「2つとも貰えないのか?」
「はぁ?」
「いや、どっちか聞いたってことはどっちも与えることは出来るんだろ?ならどっちも貰えないのかなって…」
自分でも馬鹿げたことを言っている自覚はある。一蹴されるのがオチだと思っていたが、これで機嫌を損ねて転生なしとかだとまずいな…。
「ククク、クハハ、クハハハハ!やはりお前は面白いな!」
見事な笑いの三段活用を決めた神は机を叩きながら大爆笑している。おいおい、紅茶が溢れるぞ。
「今までそんなことを言ってくる馬鹿はいなかったぞ。だいたいのやつはステータスを見て上げたほうがいいのか判断していたな。いいだろう、どっちもくれてやろう」
「本当か。ありがとう」
「…なんかリアクション薄いな。もうちょいテンション上げてもいいんじゃねぇか?」
失礼な。これでもだいぶ喜んでいるぞ。まさか本当に貰えるとは思っていなかったからな。まぁ、昔からテンション低いと言われているのは確かだが。
「まぁ、それは置いておくとして、ユニークスキルについてだが、ユニークっていうくらいだから所有者に根付いた能力になっている。で、聞きたいことがあるんだが…」
どんな能力がいいかとでも聞かれるのだろうか。
「お前の好きなものはなんだ?」
違った。
「なんでそんなことを聞くんだ?」
「言ったろ、ユニークスキルは所有者に根付いた能力だって。適当な能力を与えたところでお前に合わなければ使いこなすことは出来ねぇんだよ。だから、お前に合うものを与える必要がある。そんなときにわかりやすいのが好きなものだから聞いてんだ。ほら答えろ。趣味でもいいぞ」
まぁ俺の趣味でも好きなものでも考えて思い浮かぶものは1つだな。
「物作り、だな」
「物作りぃ?」
俺は昔から物作りが大好きだった。父さんが大工だったのも関係しているかもしれない。小さい頃はレゴブロックで遊び、高校生になった今では日曜大工やDIYなんかもした。作っているときは無心になれるし、作り上げたときの達成感と言ったら…。
「変わったやつだと思っていたが趣味まで変わっているとはな。わかった。お前に与えるユニークスキルを考えてやる」
人の趣味を変わっている扱いしないでほしいんだが。まぁ、ユニークスキルをくれるんだ。そんなことは言わないでおこう。神が考えている間、俺は紅茶を飲みながら待っていた。
「よし、決めた!お前に与えるユニークスキルは…【創造魔法】だ!」
神は大声で立ち上がりながらそう言った。何やら凄そうな名前のユニークスキルを貰った。【創造魔法】か…。
「これで説明しなければならないことはすべて説明したな!というわけでお前をこれから転生させる!」
「わかった」
「それじゃあいくぞ!ステータスについては異世界に行ってから説明するからな」
異世界に行ってからも説明出来るならここに来る必要はあったのだろうか。そんなことを考えていたら神は前に見た怪しげな儀式を始めた。
「じゃあな。第二の人生を楽しんでくれ」
神がそう言うと俺は光に包まれた。
こうして俺はようやく異世界へと旅立った。何が起こるかはわからないが神の言う通り第二の人生を精一杯楽しむとしよう。
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ちなみに話に出てきた紅茶は前話で神が出したティーセットと一緒に用意してあったというていで書いています。
わからなかった人はすみません。
作者の能力不足が原因です。
今後もわかりづらい表現等ありましたら教えて下さい。
確認次第訂正していきます。




