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665―ハーツ―  作者: 桃姫
光の星――Dazzling light covers the sky and can cover up the world――
22/33

22話:鴉と氷が出会ったとき

 時は、大分遡る。

 そう、これは、まだ、フウキが生まれてすぐの頃。


 紫の髪をなびかせながら、女性は、狂った世界に訪れた。

「はじめまして」

 そこに居た小さな黒い狂った少女に話しかける。

「貴方は、誰なの?何で、ここに?」

 女性は笑う。

「狂った世界に閉じ込められて、狂ったように笑う貴方に逢いに着た物好きの【氷の女王】よ」

 狂った少女は、聞く。

「何のために、会いに来たの」

「そうね、一つ教えてあげるためかしら」

 女性は言う。

「こことは別の世界に、【始まり】を継いだ子が生まれたの。貴方は、その子が、【壊れた輪廻のセカイ(リンネのハヘン)】に触れた時、教えてあげて欲しいの」

「ここから出られないわ。無理よ」

 狂った少女はそう言った。

「大丈夫よ。貴方の枷を私が外すわ。このくらいの狂いだったら私単体でどうにかできるもの」

 女性は、宙に指で何かを書き記す。

 狂った少女には、それがなんなのか分からない。

 あっと言う間に完成する黄金に煌く魔法陣。

 特殊なそれは、特殊な目を持つものか、女性のように人を凌駕した存在にしか見えない。

「そうね……。フウキが【壊れた輪廻のセカイ(リンネのハヘン)】に触れたら狂った呪いが解けるように設定しておいたわ」

「フウキ……?」

 女性は笑う。

「言ってなかったわね。篠宮風希。希望を運ぶ風の子、と言う意味で私が名づけた孫よ」

「そう」

「ええ、そうよ」


 女性は、光の扉を開く。

「また、機会があれば逢いましょう。【狂った悪魔】さん」

「ええ、また【氷の女王】」


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