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最終話:『入れ替わりは、愛のしるし』

あの伝説の「全校放送事故」から数年。

二人の絆は、超常現象さえも日常に変えてしまったようです。物語を締めくくる、最高にハッピーで少し騒がしい最終話をお届けします。


【数年後・チャペル】

純白のウェディングドレスに身を包んだひなたと、タキシード姿で少し緊張気味のつばさ。

親戚や、あの「放送事故」を目撃した当時のクラスメイトたちに見守られ、二人は永遠の愛を誓った。

(……ひなた、綺麗すぎて心臓止まりそう)

(つばさくんも、すっごくかっこいいよ。……あ、また聞こえた?)

テレパシーは以前ほど暴走しなくなったが、二人が深く見つめ合う時だけは、今でもこうして「心の声」が重なり合う。

披露宴では、友人たちから「公開テレパシーの再現」をリクエストされてタジタジになる一幕もあったが、二人の顔には終始幸せそうな笑みが浮かんでいた。

【新居・夜】

同居生活から始まった二人の関係は、ついに「夫婦」としての新しい生活へと移り変わった。

片付けを終え、リビングのソファで一息つく二人。

「……長かったね、つばさくん」

ひなたがつばさの肩に頭を預ける。

「ああ。入れ替わった時はどうなることかと思ったけどな。……でも、あの時お前の体に入って、お前の気持ちを知らなきゃ、今の俺はいないわ」

つばさはひなたの指に光る指輪をそっとなぞった。

「これからも、ずっと隣にいろよ。……お前以外とは、人生歩みたくねーから」

「……うん。私も、つばさくんじゃなきゃダメだよ」

二人が見つめ合い、ゆっくりと顔を近づけた、その時。

(ドクンッ!!)

あの、懐かしくも心臓を揺さぶる「衝撃」が走った。

視界がぐにゃりと歪み、周囲の景色が回転する。

「え……っ!?」

「まさか、このタイミングで……!?」

【数分後】

ソファに座っている「つばさ(の姿をしたひなた)」が、自分の大きな手を見て絶叫した。

「ちょっと待ってよ! 結婚初夜になんで入れ替わってんのよーー!!」

隣では、「ひなた(の姿をしたつばさ)」が、ドレスを脱ぎ捨ててスウェットに着替えた自分の体を見下ろして、呆然と立ち尽くしている。

「……おい。これ、俺たちの愛が深まりすぎると起きる仕様なのか?」

鏡の前で、二人は「自分の姿をした相手」と「相手の姿をした自分」を見つめ合う。

数年前ならパニックになっていたはずだが、今の二人は違った。

「……まあ、いいか」

つばさ(中身ひなた)が、くすくすと笑い出す。

「中身がどっちでも、つばさくんがつばさくんなのは変わらないもんね」

「……そうだな。それに、お前の体の扱いなら、俺が世界一詳しいしな」

ひなた(中身つばさ)がニヤリと笑い、自分の姿をしたひなたを抱き寄せた。

「入れ替わっても、テレパシーが聞こえても……俺たちは俺たちだ」

窓の外には、二人を祝福するように満月が輝いている。

姿が入れ替わっても、心が重なり合っていても。

二人の騒がしくも愛おしい「二人三脚」の人生は、これからもずっと続いていく。

(おわり)

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

「入れ替わり」から始まった二人の物語、ハッピーエンドまで描ききることができて私も楽しかったです。

また別のストーリーや、二人の「その後」の短編などが見たくなったら、いつでも声をかけてくださいね。

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