TRPGシナリオ『繋がれなかった希望』
シナリオあらすじ:
『繋がれなかった希望』
0日よりも前に起こったこと。
上級レベルの冒険者パーティーである「ドワーフの戦士、グラスランナーの盗賊、人間の司祭、人間の戦士(カイル:40代のおっさん)、人間の魔術師(リノ:20代前半の若い魔法使い)」。
オランの街の北部にあるパダの街で、シティアドベンチャーの依頼を受けていた際に、リノが悪夢にうなされる。
リノの歳の離れた妹が、オランの南にあるリノの故郷の村付近でコカトリスに襲われて石化してしまう夢だった。
リノには魔法の指輪がある。
今は亡くなってしまった魔法使いのお師匠様が
「私は家族がいなかった。この指輪の効力が発動することも無かった。リノ、きみは大切な人を守りなさい。私みたいに1人になることはないよ」
と、遺言と共に遺してくれた指輪。
魔力は、装備している人間の「大切な人」の身に死の予兆が訪れると夢として啓示を与えてくれるというものだった。
パダの街で半狂乱になったリノ。
このままではシティアドベンチャーの依頼を続けられないと判断したグラスランナー(リーダー)は、パーティーで1番の防御力を誇るカイルにリノを連れてリノの故郷へ向うように命令した。
このパーティーの戦略は、カイルの持つ巨大な魔法の盾で防御専念を行い(防御専念をすると敵のヘイトが盾へ向かいつつ、盾所持者の回避力が大きく上がる魔力)敵の攻撃を防ぎつつ、支援魔法とドワーフの戦士の攻撃で敵を倒す、というものだった。
盾の魔力が使えなくても、コカトリス相手であればカイルの腕でも、楽に倒せるはずだった。
リノの故郷に近い、グリーンレストの街には超高レベルの司祭がおり、パーティーメンバーの司祭(高司祭とパーティーメンバーの司祭は同じ宗派)からの紹介状も受け取った。超高レベルの司祭様が来てくれれば、妹の石化も解除できるのだが………。
グリーンレストの街の神官達は規則で高司祭を街から遠くへ出すわけにはいかないと、拒否した。
0日目:狂言誘拐、真の悲劇の始まり
グリーンレストの街、慈愛の神官エイラ(70代の高齢おばあちゃん)は「拐われた」。
しかし、それは真の悲劇を隠すための、エイラの最後の慈愛だった。
リノの必死の説得に心をうたれたエイラは、薬草摘みの際にカイルとリノに自分を誘拐させる。
無骨な戦士カイルは、グリーンレストにいる傭兵時代の旧友ガストンに協力を要請するも断られる。代わりに、攻撃力の足しにしてくれと炎の魔剣を手渡される。
リノ・エイラと共に故郷へ急ぐ。
高齢者のエイラを連れての移動の為、馬での移動の最大値である3日がかかる。
3日目:
早馬でリノの故郷へ駆けつけたカイル、リノ、エイラは石化したリノの妹を発見。石化を解除する。
そして、村から北のヘンルーダ(コカトリスのエサの草)群生地にいるはずのコカトリスが、南へと移動してきており、妹は村の近くで襲われたことがわかった。
コカトリスがヘンルーダ群生地から離れたのはなぜ?
カイルとリノは、翌日にヘンルーダの群生地を調査する事を決意。
4日目:泥沼の戦い、希望の喪失
コカトリスがいると思われたヘンルーダの群生地には、ライオンと黒ヤギの頭を持ち、尻尾が毒蛇のキマイラがいた。こいつがヘンルーダの群生地に移動してきた事により、縄張り争いに負けたコカトリスが南へ移動していたのだった。
ちょっとやそっとの相手なら、高レベル戦士のカイルの敵ではないが、キマイラはちょっとやそっとの相手ではない。いつものメンバーが準備を整えて戦うような相手だ。
泥沼の戦い。
カイルは山羊の頭を魔剣で焼き切るも、リノはキマイラの毒により言葉を奪われ魔法を封じられる。
敗北。絶望。逃走。
5日目:休息
村でエイラに、リノの治療をしてもらい休息。
6日目:全滅の6日目
カイルとリノはエイラを仲間に加えて、キマイラの討伐に向かうが、高レベルとはいえ70代の老婆。エイラはキマイラの一撃を受けて死亡。そのままなし崩しにカイル、リノも死亡。
7日目:殺戮の7日目
キマイラがヘンルーダの群生地を縄張りにしており、餌が無くなり空腹の怒りから暴れるコカトリスの「群れ」は、リノの故郷の村を襲う。全ての村人(せっかく助けたリノの妹を含む)もろとも、すべてが石化または死亡する。
リノの魔法の指輪は確定した未来の予兆を悪夢として見せる効果がある。
どうやらこの悪夢は、希望を繋ぐ者達によって、まだ『確定』していないようだ。




