AIにみらいつりびと風の小説は書けるのか
AIの進歩は本当にすさまじいです。
たとえば私が論文を書くとして、AIの助けを借りると、あっという間に書けてしまうでしょう。
「シンギュラリティとは何か教えてください」
「シンギュラリティは本当に到来するのか。到来するとすればそれはいつ頃か。現代的な知見をもとに考察してください」
「シンギュラリティについての論文を書きたいです。使用すべき参考文献を教えてください」
そういった質問をAIに投げかけていけば、論文は書けるでしょう。
AIの助けを借りず、私が自力で書くよりも遥かに早く、クオリティの高い論文が書けるにちがいありません。
小説を創作する場合はどうでしょうか。
半年ほど前、私は友人から言われました。
「みらいつりびと風の小説だって書けるよ」
「本当かよ」
「本当だよ」
「大変な時代になったものだね(笑)」
私は空恐ろしさを感じながら、笑って流しました。
実際にAIにみらいつりびと風の小説を書かせはしませんでした。
嫌だったからです。怖かったからです。
本当のところ、AIに私風の小説を書くことはできるのでしょうか。
私以上に上手に私風の小説を書けるとしたら、もはや私が小説を書く意味はなくなってしまいます。
ですが、やってみますか。
『AI時代の入口で』を書き始めた以上、その試みをしてみるしかないと思います。
まずはAIに訊いてみます。
「みらいつりびとという小説投稿サイトの書き手を知っていますか」
「みらいつりびと」という特定の小説投稿サイトや、そのサイトで活動している特定の書き手についての公式な記録や、一般的に広く知られた情報は現在のところ確認できません。
もし、そのサイトが最近立ち上がったばかりのものだったり、特定のクローズドなコミュニティ内で運営されているものであれば、詳細を教えていただければお調べできるかもしれません。
例えば、以下のような情報があると手がかりになります:
そのサイトの主なジャンル(SF、ファンタジー、現代ドラマなど)
探している書き手の方の代表作や、特徴的な執筆スタイル
「みらいつりびと」という言葉がサイト名ではなく、作品名や企画名である可能性
もしよろしければ、その書き手の方について覚えているエピソードなどを詳しく教えていただけますか?
よかった。ジェミニは私について知らなかったようです。
しかし、私が書いた小説をジェミニに教えれば、きっと私風の小説を書けるにちがいありません。
たとえば、私はかつて『巨大隕石が落ちてくるから、その前にジャンクフードを食べまくる。』というショートショートを書いたことがあります。
そしてそれを現代的に書き直したいと思っています。
面倒くさいので、AIに書いてもらおうか。私がそう思ったとします。
「『巨大隕石が落ちてくるから、その前にジャンクフードを食べまくる。』という小説を現代的に書き直したいのです。全文を読んで、書いてください。その際に、できるだけ作者であるみらいつりびとの文体を真似してください」
ジェミニにそう依頼すれば、やってくれるでしょう。
数秒で書いてしまうでしょう。
もしその掌編の出来が、私が書くよりよくできていると私自身が感じれば、私の存在価値はなくなってしまうのです。
怖い。
やっぱりやらないでおきます。
たぶんですが、時間さえかければ、私はAIより面白いショートショートを書くことができると思います。
でもそれは、現時点においては……です。
1年後、AIはさらに劇的に進歩し、私の自信を完全にへし折っているかもしれません。
執筆2026/3/10




